寄付したお金の使い途レポート

【ツキネコ北海道】多頭飼育崩壊による緊急支援基金の使い途について

アニマル・ドネーションではみなさまからお預かりした緊急支援基金を、10頭以上の多頭飼育崩壊レスキューに入り5頭以上引き取られた団体様へお届けしています。
保護団体の『猫と人を繋ぐツキネコ北海道』さんに、2020年8月に330,000円をお届けしました。
スタッフの吉川さんに寄付金の使い途についてお聞きしました。

北海道千歳市で33頭の猫を保護

ー多頭飼育崩壊のレスキュー依頼はどこからありましたか?

「千歳市で個人で保護猫のボランティアをしている方からのご依頼です」

 

ー現場にいた頭数などを教えてください。

「現場にいた頭数は約43頭で、当団体が数日かけて保護した頭数は合計で33頭です。
個人のボランティアさん、保健所にも保護されました」

 

ー現場の状況を教えてください。

「比較的きれいな室内でしたが糞尿の臭いがすごく、近所からの苦情もかなりあり不動産会社からアパートの退去命令が出てしまいました。
悪臭に耐えられず、窓を開けようと思いましたが、不動産会社から窓を開けないようにと言われているとのことで蒸し暑く、悪臭の中での視察でした。
初日は視察のみの予定で連れ帰るつもりはなかったのですが、あまりの状態に悪さに7匹連れて帰りました。
本来は毛並みが美しく気品のある血統種のチンチラ達が身の置き場も無く、その美しいはずの被毛は糞尿で見る影もなく言葉では言い表せないほど切なく、厳しい環境下に置かれているのが一目瞭然でした。
トイレで出産していた母猫はとにかく小さくて健康状態も悪そうでした。
保護した猫たちはとにかく匂いが酷く、お尻の周りは糞尿でカピカピ。
シャンプーでどうにかなるレベルではなく店にあるバリカンでカットし始めましたが簡単にはいかず、元美容師の代表とスタッフで1匹30分もかかりました。
体重が軽く避妊去勢ができない子も多く、譲渡ができるまでに体力を戻すには時間がかかると思います」

緊急支援金でメディカルチェックを実施

ー今回の寄付を何にお使いになりましたか。

「ご支援に感謝いたします。緊急支援金は血液検査・ワクチン代(2回)・耳垢検査・駆虫薬・シャンプー代・バリカン購入代に使わせていただきました」

ー支援者様へのメッセージをお願いいたします。

「飼い主さんは猫が好きで大切で、自分でも里親探しをされていましたが、猫の繁殖力とスピード感を認識していないことが問題であると思いました。
猫の問題があるところには必ず人間の問題があります。
飼い主さんを責めるだけでは解決しないこと、そして決して他人事ではないことを皆様にご理解頂けたら幸いです。
人間の手によって翻弄される小さな命を救うべく、今後も温かなご支援どうぞよろしくお願いいたします」

 

 

お話を伺って少し経ってから、保護された猫の現在のお写真を頂きました。
まだレスキューから2カ月前後ですので毛並みが生えそろっていない子もいますが、預かりボランティアさんのお家で甘える子、譲渡のお話が進んでいる子もいるそうです。

保護時(よんせん)
現在(よんせん)


保護時(明星)
現在(明星)

 

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