【ツキネコ北海道】多頭飼育崩壊による緊急支援基金の使い途について
アニマル・ドネーションではみなさまからお預かりした緊急支援基金を、10頭以上の多頭飼育崩壊レスキューに入り5頭以上引き取られた団体様へお届けしています。
保護団体の『猫と人を繋ぐツキネコ北海道』さんに、2020年7月に250,000円、8月に270,000円をお届けしました。
スタッフの吉川さんに寄付金の使い途についてお聞きしました。
北海道江別市で52頭の猫を保護
ー多頭飼育崩壊のレスキュー依頼はどこからありましたか?
「飼い主さんご本人、飼い主さんの隣に住む女性、アパートの管理会社さんからです」
ー現場にいた頭数などを教えてください。
「当初窓が開いていたため現場にいた頭数を正確に把握できていませんが、当団体のみでレスキューに入り、数日かけて保護した頭数は合計で52頭です」
ー現場の状況を教えてください。
「以前から飼い主さん本人(30代の男性)より相談を受けていましたが、肝心の飼い主さんがことの重大さを受け止めきれず突然音信不通になってしまっていました。
今回この案件をスタートさせることができたのは猫の行く末を心配した隣に住む女性からのSOSと、アパートの管理会社の担当者さんからの相談でした。
実はこのアパートの管理会社の担当者さんが当団体の里親さんだったのです。
予想を遥かに超えていた現場は糞尿が堆積して足の踏み場もありませんでした。
猫たちを保護するには掃除をしないと難しい状況で、スタッフとボランティアさんとで掃除と保護を6月24日に行いました。
また、飼い主さんもどうにかこの現実に向き合うことができ、この日一緒に掃除に入りました。
ベットや椅子の下に潜り込む猫達。捕獲は困難を極めました。
網戸もない為、窓もあまり開けられず、臭い、汚い、暑い、中で必死の作業が続きました。
猫の数は飼い主さんも把握できていないようで、20匹と思われた猫は30匹オーバー。
一度での引き出しは無理と判断して、この日は用意したキャリーバック分だけ保護することにして、複数回に分けて保護に向かいました」
緊急支援金でメディカルチェックを実施
ー今回の寄付を何にお使いになりましたか。
「みなさまからの緊急支援金は、血液検査・ワクチン代(2回)・耳垢検査・駆虫薬に使わせていただきました」
ー支援者様へのメッセージをお願いいたします。
「部屋の片隅にちゃんと骨袋に入った猫の遺骨がありました。はじめは普通の飼い主さんだったと思います。
ほんの小さなほころびがから、このような悪夢のような惨状になってしまうことを皆さんに知ってほしいです。
飼い主さんを庇うわけではなく、このような現場をみるにつけ怒りより切なさ、なんとも言えない悲しさが心をしめていくのです。
勿論、飼い主さんに非がありますが、誰かが寄り添ってあげないことには何も解決はされません。
どうか今後も温かなご支援よろしくお願いいたします」
お話を伺って少し経ってから、保護された猫の現在のお写真を頂きました。
健康状態も良くなり、既に保護猫カフェの人気者になっている子もいるそうです。
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