特定非営利活動法人 キドックス
啓発団体
「引きこもりや不登校の若者の自立」と「捨て犬の殺処分問題の解決」の2つを目的に活動
不登校や引きこもりなどの悩みを抱える青少年の支援をするために、茨城県土浦市でキドックス*ファームを開設。若者達の社会参加活動の一環として、飼い主に捨てられた犬の心と身体のケア、家庭で暮らすためのトレーニング、そして里親を探す譲渡活動等を行っています。アメリカで20年以上研究が重ねられ再犯率0の実績を出している刑務所内でのドッグプログラムを、日本特有の状況にカスタマイズして国内で初めて取り入れています。
*キドッグスとは、KIDとDOGから由来
活動内容
悩みを抱える若者達が「犬を救う」という共通の目標で、保護犬の世話やトレーニングを実施
茨城県は未だに野良犬問題が絶えない地域で、動物指導センターに引き取られる犬の頭数が圧倒的に多い事で知られています。特に、センターから保護する犬は雑種中型犬で人慣れのトレーニングをしないと譲渡できない犬が多いため、1年ほどかけ社会化トレーニングを行います。
また、引きこもりや不登校の若者は、人付き合いは苦手でも動物は好きな子がとても多く、「犬を救う」という共通の目標のもと、スタッフや同じ境遇の仲間とチームで助け合いながら、保護犬の世話やトレーニング、譲渡会の企画運営、チラシ作り、ご寄付者への会報作成、ドッグランなどの施設整備や清掃など多様な作業を行っています。
2018年4月には、「保護犬を幸せにするカフェ」をコンセプトにキドックスカフェをオープン。
社会での自立を目指す若者達がスタッフとなり、保護犬1頭1頭の性格や特徴、接し方等、個性の魅力を伝えています。
今後のビジョン
野良犬やセンター収容問題を解決することで殺処分をなくし、引きこもりの若者の自立を支援
茨城県動物指導センターから保護した犬に、適切なトレーニングをして家庭犬となってから譲渡するという一連の流れのモデルを作っていきます。また、茨城県土浦市、つくば市の人口37万人のうち、毎年9600名に犬の管理や飼養について学ぶ機会を提供します。
また同じく、引きこもりの若者想定数2560人のうち、毎年120名と接点を持つ機会を作り、彼らが気軽に楽しく来られる居場所を作り就労支援や各所の支援へとつなげ、孤立化を防いでいきます。
寄付使途
保護犬の医療費
この団体の活動・お金の使い途レポート
基本情報
- 団体名
特定非営利活動法人キドックス
- 住所
茨城県土浦市大畑1440
- TEL
029-846-0661
- メールアドレス
- 代表者
代表理事 上山琴美
- 会員構成
正会員:個人10人 ファミリー会員14人
*2019年7月現在
詳細情報
- 活動開始日
2010年(法人化:2012年09月20日)
- 活動エリア
茨城県
- スタッフ数
専従(有給)4人(うち動物看護士1名) 訓練士1人 ボランティア3人(うち獣医師1名)
*2019年7月現在
- 活動実績
・保護譲渡活動
2013年5月~現在:25頭の犬をトレーニング(17頭譲渡、6頭は現在もトレーニング中、2頭は一時預かり家庭へ)
・人間への教育活動
毎年年間平均 500人〜1000人ほどに、以下の教育プログラムを提供
子どもたちの動物愛護教育授業(小・中・高・大学)
飼い主さんへの教育プログラム
動物ボランティアさんへの教育プログラム
社会問題解決に興味がある企業・社会人・団体への研修
動物介在教育の啓発・研修
・人間福祉活動
2013年福祉施設の子供8名受け入れ。
2014年一般家庭の若者たち受け入れ。これまでに100名以上と関わる。定期通所者は27名、延利用者は2057名。うち、11名は進路決定(7名は進学、2名は福祉就労、2名は一般就労)
- 団体設立のきっかけ・沿革
代表の上山さんが小学生の頃に、たくさんの犬が殺処分されているということを知って犬たちのために何か出来る事はないか?とずっと考えてきたことと、中学校の友人が非行に走る姿を見て問題意識を持ったことの2つが大きなきっかけとなる。高校生の時に、アメリカで行われている「少年院の受刑者が捨て犬を救う更生プログラム」を知り、「悩みを抱える若者と、捨て犬の両者を救うことができる事業を日本にも」と夢を抱き、2010年に任意団体として活動を開始。2013年にキドックスメンバーでアメリカの少年院を訪問して研修を受け、現在の活動に至る。
<沿革>
2010年12月〜 国内の犬の殺処分問題、子どもを取り巻く社会問題、について調査・研究を開始
2011年8月〜 犬を介した子ども向けプログラムなどを様々な形式で行う(主にイベント式)
2012年9月 NPO法人格を取得
2013年3月 犬と若者の支援施設「キドックスファーム」を茨城県土浦市にて開所
2013年5月 保護犬を介した青少年の自立支援プログラム開始(自立援助ホーム向け)
2013年9月 若者就労支援プログラム開始(期間4ヶ月限定プログラム、一般向け)
2014年1月 若者就労支援プログラム終了(期間4ヶ月限定プログラム、一般向け)
2014年3月 保護犬を介した青少年の自立支援プログラム終了(自立援助ホーム向け)
2014年4月 若者自立支援プログラム「いぬのいえ」開始
2016年9月 キドックスの活動を描いた書籍「捨て犬たちと目指す明日」が金の星社より発売
2016年10月 若者就労支援プログラム「イヌモク工房」開始
2017年8月 茨城県指定就労移行支援・就労継続支援B型事業を開始 「多機能事業所キドックスファーム土浦」開設
2018年4月 土浦市に「キドックスシェルター」、つくば市に「保護犬と出会えるカフェキドックスカフェ」を開設
現在も、茨城県土浦市にて活動中。
- 団体のビジョン
「引きこもりや不登校の若者の自立」と「捨て犬の殺処分問題の解決」の2つを目的として活動。引きこもりや不登校など、社会に居場所を見つけられない若者たちが、「支援される側」ではなく、「支援する側」として関われる地域コミュニティを作り、保護犬を救うという「社会貢献活動」を通じて、社会で自分の役割や生きがいを見つけ、たとえつまずいてもやり直せる社会を作る。一方で、家庭で暮らすことが難しい問題のある保護犬でも、人と暮らすための適切な教育を受ける機会を作り、心から愛してくれる家族を見つけることができる社会を作る。これら2つの問題を解決することで、人も動物も共生できる住みよい街づくりと、若者たちが社会の未来を担う一員として、生き生きと活躍できる地域社会の構成に寄与。
- 団体の特色
不登校や引きこもりなどの悩みを抱える青少年の支援をするために、茨城県土浦市でキドックスファームを開設。飼い主に捨てられた犬の心と身体のケアと、家庭で暮らすためのトレーニング、里親を探す譲渡活動等を、若者達の社会参加活動の一環として行う。アメリカで20年以上研究が重ねられ再犯率0の実績を出している刑務所内でのドッグプログラムを、国内では初めて取り入れ、日本特有の状況にカスタムして事業を行う。引きこもりや不登校の若者は、「人は嫌いだが動物は好き」という子がとても多く、「犬を救う」という共通の目標のもと、スタッフや同じ境遇の仲間とチームで助け合いながら、保護犬の世話やトレーニング、譲渡会の企画運営、チラシ作り、ご寄付者への会報作成、ドッグランなどの施設整備や清掃など、多様な作業を行う。
一方で保護犬についても、茨城県は近年まで犬の殺処分数がワースト1を記録しており、未だに動物指導センター収容数や野犬問題が絶えない地域のため、殺処分対象の犬が多い。特に地域柄、雑種中型犬で人慣れのトレーニングをしないと譲渡できない犬が多く、犬の譲渡促進のために、保護犬の社会化トレーニングと飼い主教育を実施。そういった犬たちの社会化には1年ほど時間を要し、キドックスでは成犬・雑種・社会化練習が必要な、譲渡しにくい犬たちを中心にトレーニングをして譲渡に結び付けている。また、動物愛護教育として、子供たちや学生たちへの命の授業やキャリア教育、また飼い主や動物ボランティアの教育活動等、動物を介した人間教育にも取り組む。
- 活動内容
◆犬が犬らしく人間社会の中で生きることができる社会にするために◆
1、犬を捨てない・生まさない・適正飼養のために、子どもたちや大人へ学びの機会をつくる
小学校・中学校・高校などの教育機関での命の大切さを伝える授業、犬の飼い主の方や、地域コミュニティでの犬の各種講座等
2、保護犬に人間社会で暮らす学びの機会をつくり、里親家庭をみつける
若者自立支援プログラムにおいて、保護犬の家庭犬トレーニングを実施、里親会の実施
◆子ども・若者が自ら学び考えて行動し、主体的に自分の人生を生きることができる社会にするために◆
1、子どもたちが社会で自立するための生きる力を育む機会をつくる
犬との接し方の授業や動物愛護等各種教育プログラム/講師の提供
2、引きこもり状態にある若者に、社会へ一歩踏み出す機会をつくる
若者自立支援プログラムの実施
◆人間福祉と動物愛護を両立する活動を日本に根付かせるために◆
1、保護犬のトレーニングを通じた、自立に悩む若者の自立支援・就労支援
2、人間福祉と動物愛護を両立した動物介在活動の開発・コンサルティング・人材育成
- 定期イベント
おもてなし会(利用者の若者、ご家族、ボランティアさん、卒業犬とご家族など、キドックス関係者が集まる会)年3回(春・秋・冬)
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