寄付したお金の使い途レポート

【もりねこ】多頭飼育崩壊による基金の使い途について

アニマル・ドネーションでは、皆様からお預かりした緊急支援基金を10頭以上の多頭飼育崩壊レスキューに入り5頭以上引き取られた団体様へお届けしています。 

今回は、岩手県を中心に活動する保護団体『認定特定非営利活動法人もりねこ』さんへ、21頭分のレスキューを行なった緊急支援基金として、210,000円をお届けしました。  

レスキューの詳細と基金の使い途について、副理事長の田端さんにお話をうかがいました。

高齢化の進んだ地域で顕在化する多頭飼育崩壊

ー多頭飼育崩壊のレスキュー依頼はどこからありましたか?

 

「飼い主さんの相談を受けた親族の方からご連絡いただきました。

65歳の飼い主さんと80代のお父様で、20頭を超える猫たちをお世話していたところ、お父さまが亡くなり、残された飼い主さんだけではお世話が行き届かなくなってしまったそうです」

 


ー現場の状況を教えてください。

 

「屋内に猫用のトイレは2個のみで、畳などには排泄物の臭いが染みついている状態でした。出入り自由で飼育していたため、外で排泄をすることもあり、近隣住民からは苦情が出ていました。動物病院に連れて行った際にFIVキャリアが発覚したものの、通院できずにいたみたいです。お父様を亡くされた悲しみも相まって、飼い主さんは途方に暮れていらっしゃいました」

 

愛情を注がれた猫であっても必要な医療費の支援

ーレスキューした猫たちの状況を教えてください。

 

「キャットフードはふんだんに与えられており、栄養状態はさほど悪くはありませんでした。飼い主さんは猫たちにそれぞれ名前を付けており、個体識別もできていて、かわいがっていたようです。そのため、ほとんどの猫たちが人懐っこく良い子でした。

ただ、頭数が多いうえに、引き取った猫の半数がFIVキャリアのため、全頭を一度で引き取るのは難しく、レスキューに半年かかりました」

 

名前:さわら
名前:じゃのめ
名前:ちらし

 

ー今回の寄付は何にお使いになりましたか?

 

「引き取った内の成猫18頭に、不妊手術、FIVとFeLVのウイルス検査、3種混合ワクチン等の医療費に使用しました。皆さまの支援のおかげで、引き取ったすべての猫たちに十分なケアができています」

 

 

ー支援者様へのメッセージをお願いいたします。

 

「高齢化が進んでいる岩手県では、高齢の方が亡くなったり施設に入ったりする際に飼っていた猫たちが取り残される事案が、ここ数年顕在化しています。

すべての猫たちの引き取り手が見つかるまでには、時間も医療費もかかりますが、皆さまからのご支援、本当に助けられております。

今後も、不妊手術等必要な医療措置を施し、新しい飼い主へとつなげていきます」

 

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