認定団体の活動レポート

【東日本盲導犬協会】PR犬のいちごちゃんによる案内

桜が満開の4月中旬、アニドネの認定団体である

公益財団法人 東日本盲導犬協会」様を訪れました。

対応して下さった職員の福井さんが、本日施設の案内係りとして

PR犬の「いちご」ちゃんを紹介してくれました。
 

 

いちごちゃんはイエローのラブラドール・レトリバーでとてもフレンドリーな女のコ。

今はお仕事中の証であるハーネスをつけていないので撫でてもOKとのことで、

たっぷり撫でさせてもらいました。


いちごちゃんが担っているPR犬という役割は

各地で開催されるイベントや見学会、小中学校への出張講演に参加し、

盲導犬について紹介することだそうです。

この日は、福井さんと一緒に施設を隅々まで案内してくれました。

訪問時、丁度パピーウォーカーのボランティアをされた

ご家族が面会に来られていました。

盲導犬になる為には1年以内に5回のテストをパスしなければならず、

10頭中試験に受かるのは23頭とのことでなかなかの難関です。

パピーウォーカーさんもこうして時々面会に来られて、

ふれあいの時間を通じて応援されているようです。



 

施設の中ってどんな感じ?チャリティーグッズの販売も

施設1階の入り口付近はボランティア団体さんによる様々な

チャリティーグッズの販売エリアとなっています。

協会の運営は9割が寄付でまかなわれているそうです。

チャリティーグッズは売上の約3割が寄付となります。

ラブラドールがモチーフのかわいい「盲導犬応援クッキー」などを販売していました。

非常食のパンの缶詰で写真にはいちごちゃんも登場しています。 






1階には他にも新しくパートナーとなる盲導犬とユーザーさんが

2週間生活を共にし盲導犬との歩行方法、お世話の仕方などを学ぶ為のエリアがありました。

人のお食事スペースでは、盲導犬は人がご飯を食べている間も

おねだりせずに足元でおとなしく過ごす必要があります。 

個室は日常に近い生活を体験できるようにベッドや家具等が設置されています。

部屋の奥にあるドアを開けて外に出ると、少し傾斜になった床と

盲導犬を乗せてお手入れする台などがあります。 






 

犬舎訪問!トレーニング中の訓練犬も登場

次に訪れたのは、盲導犬の候補犬達が過ごしている犬舎。

入り口には犬用の体重計が置かれてあります。

体重は健康チェックのために月2回程計るのだそうです。


 



床に置いてるスピーカーからは、町の中でよく耳にする電車の音や

雷の音などが小さめのボリュームで流れていました。

このようにすることで、街中等での様々な音に

動じないように慣らせる環境を作っているそうです。



最近、街中で盲導犬を見かけると洋服を着ていることが多いので、

そのことについて尋ねてみると、

お洋服は抜け毛防止等の為に着せているマナーコートで、

仕事中以外の時間は脱がせているそうです。

お洋服は全てボランティアさんによる手作りで、

いちごちゃんはイチゴ柄の洋服を着て登場してくれました。

動きやすいように細部まで工夫されており、

ボランティアさんの愛情を感じました。




施設を案内してもらっている途中で、

トレーニング中の訓練犬の男の子が登場。

ボールを上手にキャッチして楽しそうな様子。

トレーニングは基本、遊びを通じて楽しく

褒めて伸ばす方法で取り組まれているそうです。





最後に、いちごちゃん達と一緒に

建物の外に出て案内してもらった先は「慰霊碑」。

慰霊碑の形は人と犬が向き合うイメージで作られており、

向かって左側の大きい方が人、右側の小さい方が犬。

そして、真ん中の黒い石板は両者を繋ぐ「ハーネス」が表現してあるそうです。

視覚障害がある方でもその形を分かって頂けるよう

手前には、同じ形で触れる小さいサイズの慰霊碑がありました。



 

寄付とボランティア支援が活動を支える柱

東日本盲導犬協会さんを訪れて、多くのボランティアさんのサポートや

個人や企業の方からの寄付によってその活動が支えられていることを感じました。

犬達は快適に過ごせるように十分に配慮しつつも

寄付で成り立っているからこそ、無駄がないように

人の施設の方はこまめに電気を切り、

細部にまで節約を心がけておられる様子でした。

盲導犬の候補犬達が施設に滞在するのは約1年間だそうですが、

その限られた期間を、ボランティアさんや職員さん達が協力し、

心を込めて犬達のお世話をしたり、トレーニングされたりしていることを

今回の訪問で感じました。

そういったスタッフさんやボランティアさんがいるから

愛情込めて育てたパピーウォーカーさん達も

安心して送り出せるのでしょう。




盲導犬についてもっと知りたいという方は、

「公益社団法人 東日本盲導犬協会」さんが

今年の4月より開始されたフェイスブックをぜひご覧下さい。

イベント等のお知らせも随時UPされています。

今回施設を案内してくれた、PR犬のいちごちゃんも

あちこちの会場に赴き、盲導犬の活動について

知ってもらう為に活躍しているそうですので、

お近くで開催された際には足を運んでみてはいかがでしょうか?

試験の狭き門をくぐりぬけ、一人前の盲導犬達が

1頭でも多く育ち、盲導犬ユーザーさんを支えながら

共に暮らしていける為にも、盲導犬について知る人が増え

その活動が広まっていくことで支援の輪も

更に広がるのではないかと感じました。


公益財団法人 東日本盲導犬協会さんの紹介ページ

ご寄付はこちらから可能です。

https://www.animaldonation.org/group/38/

 

東日本盲導犬協会さんのHPはこちら。

http://www.guide-dog.jp/

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