乳飲み子レスキュー「ねこたまご」訪問レポート
2018年8月よりアニドネ認定団体となった一般社団法人ねこたまごさんの活動をご紹介します。
殺処分の6割を占める乳飲み子の受け皿に
一般社団法人ねこたまごは北海道札幌市にて2011年5月からスタートしました。
札幌市と連携して特に猫の乳飲み子の保護に尽力されています。
札幌市動物管理センターでは、年間500匹~1000匹もの乳飲み子の仔猫がセンター収容されていました。
2~3時間おきの授乳が必要となる乳飲み子は、センターでは育てることが出来ず殺処分となってしまいます。その数は収容全体の6割以上を占めていました。
その現状を知り、収容される乳飲み子の仔猫を保護して里親探しをする活動を開始し現在に至ります。
命を繋ぐミルクボランティアさんのサポート
2019年5月初旬、今期初となる4匹の乳飲み子がセンターに収容されました。
すぐにねこたまご佐藤さんに連絡が入り、そこからミルクボランティアさんへバトンタッチ。
乳飲み子を救うためにはミルクボランティアさんが欠かせません。
ねこたまごでは一匹でも多くの命を救えるように、随時ミルクボランティア講習会を開催しています。
哺乳瓶でのミルクのあげ方、排泄のさせ方などをしっかりとレクチャーします。その後ももちろんサポートしていきます。
保護猫との出会いの場、ねこたまご+Café
よりオープンな猫との出会いの場を設けることで譲渡に繋げたいとの思いで、2017年4月よりシェルターとは別に「ねこたまご+Café」の運営を始めました。
数時間のおきのミルクが必要な乳飲み子たちは、ミルクボランティアさん宅で譲渡できる月齢になるまで育てられ、譲渡可能になったらCaféのふれあいスペースにデビューしお見合い、譲渡となります。
Caféスペースからはガラス越しにふれあいスペースにいる保護猫たちの様子を見ることが出来ます。
この日もふれあいスペースでは里親希望者と猫たちがのんびりと遊びながら相性を確かめ合っていました。
ねこたまごシェルターの様子
シェルターは2階にあります。
シェルターには、下半身不随の子、エイズ陽性の子、人慣れ訓練中の子、シニア猫さんなど、人の出入りが多いCaféでは、ストレスを感じやすい子が暮らしています。
シェルターは里親希望者からの要望があれば随時面会可能となっています。

下半身不随でセンター収容されていたリリー、推定1歳です。
路上で動けなくなっているところを札幌市動物管理センターに収容されました。
リリーは事故か何かで脊椎の神経を損傷したらしく下半身不随になっており、自力排尿が出来ず、さらに膀胱の内部が裂傷してました。圧迫排尿にしないと命に関わるのでねこたまごで保護しました。
とにかく臆病で唸ってしまうのですが、仲良くなるための必殺アイテムがこちらのブラシ。
ブラシの柄を持つ位置を徐々に短くして、最終的に手で撫でてあげるところまでもっていきます。
この必殺アイテムと溢れる愛情をかけて、これまで何頭もの子の人慣れに成功してきたと言います。
沢山の猫が出入りするシェルターなので感染症予防のため衛生管理は徹底されています。
デリケートな子が多いため掃除機ではなく、ほうきで掃除をしたあと消毒を使って拭き掃除。
トイレ砂も毎日全部取り換えているそうです。
里親募集中!保護前後のBefore/ After
乳飲み子だけでなく、最近は高齢者の逝去が原因で取り残された猫がセンターに収容されるケースが圧倒的に多いとのことです。
そうしたシニア猫の多くが環境が全く異なるセンターで体調を崩し易いため、命の危険がある子を優先的に保護しています。
ここからは、現在シェルターで里親さんとのご縁を待っている子を紹介していきます。
【 政宗 】(♂/推定1歳)
保護した時は、猫風邪の悪化で角膜炎症が進み水晶体が飛び出して痛々しい状態でした。
その後、飛び出した左目は眼球摘出手術をし今では日常生活に何ら支障はなく元気いっぱい遊んでいます。
【マルコ】(♂/14歳)
スコティッシュフォールドのおじいちゃんです。ひとり暮らしの飼い主が亡くなり、その母親が札幌市動物管理センターに飼育放棄しました。収容のショックからご飯を食べなくなりセンターでは嘔吐していたのですが、ねこたまごに来てからは元気を取り戻してくれています。
【うーも】(♀/推定5歳)
身寄りのない高齢のひとり暮らしの飼い主が亡くなり、センターに収容されました。その為、性別も名前も年齢も病歴も避妊手術歴も全く不明の状態でした。
センター収容時、うーもは元飼い猫とは思えないほど攻撃的で、野良猫でもここまで攻撃的な子はいない、歴代最強の凶暴猫と言われていましたが現在では人への信頼を取り戻し、甘えっ子に変身しました。
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全国どこの自治体でも早急の課題となっている乳飲み子の問題。
ミルクボランティアは誰にでも出来るものではありませんが、札幌市とねこたまごさんのような連携とボランティアへのサポート体制があることで、初めの一歩を踏み出す勇気を持てる方も多いのではないでしょうか。
また一方で高齢飼い主の死亡による収容が非常に増えており問題は後を絶ちません。
北海道はこれから本格的な子猫のシーズンに入っていきます。
皆様からのご寄付により救える小さな尊い命があります。
皆様からの温かいご支援をよろしくお願いいたします。
ねこたまごさんへのご寄付はこちらから可能です。

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