認定団体の活動レポート

多頭飼育崩壊 70頭と暮らす高齢者からのSOS

「特定非営利活動法人 アニマルサポート高知家」さんは高齢化率が全国トップクラスの高知県が直面する

”多頭飼育崩壊”や”飼育放棄”などの問題に、行政や地域企業と協力して犬猫を保護から譲渡までサポートをしている団体です。
最近の活動について、アニマルサポート高知家さんにお話を伺いました。

多頭飼育崩壊でお手上げ状態になった飼い主さんからの相

ー最近の活動について教えてください

「多頭飼育崩壊でお手上げ状態に陥ってしまった高齢男性からの相談でした。繁殖を止められず増え続けて70頭、フード代だけでも月10万に。飼い主さんは昨今の物価高で家計はさらに苦しく経済的・精神的にも追い詰められていました。何とかしなければ…と思いつつ過ごした日々。なぜもっと早い段階でSOSを出せなかったのでしょうか」

 

70頭まで増えた猫たち
繁殖を止められず70頭に
老猫から子猫まで
老猫から子猫まで

 

ー現場の状況について教えてください

「70頭の猫は全頭室内のみで生活していました。ウィルス性の病気は蔓延しておらず、特に栄養状態が悪い猫はいなかったです。しかしお部屋は掃除が出来ていない状況でしたので環境改善を飼い主さんにお願いしました

 

ー飼い主さんはどんな方でしたか?

飼い主さんは、以前地域のお世話役さんとして頑張って下さった方で、困っている方や動物にも優しい方だったと思います。

そんな立場にいたからこそ自らSOS を出しにくい状況だったかもしれません。特に男性は女性と比べて1人で何とかしようと思いが強くなかなか周りに声を上げることが出来ないのでないかと思います

 

保護された猫達の今

ーレスキューした70頭の現在について教えてください

「ボランティアで保護したのは子猫3頭。保護した3頭は隔離期間中で、来月にはさっそく譲渡会デビューです。

 

 

保護した3頭
保護した3頭
来月には譲渡会デビュー
来月には譲渡会デビュー

 

幸い現在まで亡くなった猫はおらず、残りの猫達はこれ以上の繁殖を防ぐ為に順番に不妊手術を行っています。今春までには残り全頭の手術を行い、若年齢の猫は新しい飼い主さんへ繋げていく活動を継続中です。飼い主さんにも猫の捕獲や搬送など出来るだけのことはお願いし、私達はフード支援や不妊手術のサポートという形で関わっています」

 

ー寄付金の使用用途について教えてください

「まだ不妊手術をしていない残りの25頭の手術費と、里親さんに繋げる猫達の検査費・治療費として使わせて頂きます」

人と動物が幸せに暮らす社会をつくる

ー犬猫のボランティア活動をするにあたり、大事にしている思いはありますか

「『人と動物が幸せに暮らす社会に』を目指して活動しています。人が幸せでなければ動物も幸せになれないし、小さな命を大切にしなければ平和もないと常に思っています。動物愛護は動物の為だけではありません。自分より弱い立場にいる命を大切にすることができたら人間社会ももっと優しく、もっと平和になると思います。

そして高知県は全国トップ級の高齢県で、高齢者の入院や死亡による犬猫の置き去りや多頭飼育崩壊が多く発生しています。アニマルサポート高知家では、誰でも参加できる保護犬猫の譲渡会や動物病院さんの協力によるTNRの実施等、広く県民に門戸を開いています

 

人間と動物とが互いに共存し幸せに生きていくためには、強い立場にいる人間が物言えぬ動物の暮らしを守ってあげることが大事なのではないでしょうか。多頭飼育崩壊や飼育放棄の問題は決して他人事の話ではなく、日本の近い未来当たり前に起こりえる問題だと感じます。不幸な犬猫の命がこの先増えないためにも、一人一人の情報拡散や小さな支援が現場にいるボランティアさんの力になります。

今後とも「アニマルサポート高知家」さんへのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

 

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