認定団体の活動レポート

【ペッツ・フォー・ライフ・ジャパン】思いやりの心を学ぶ、いのちの授業とR.E.A.Dプログラム

アニドネ認定啓発団体認定特定非営利活動法人 ペッツ・フォー・ライフ・ジャパン』さんにおいて、2022年11月23日に教育活動『いのちの授業』と『R.E.A.Dプログラム』が行われました。特に、”犬に本を読み聞かせて子ども達の自発性や自身・心の成長に繋げる”『R.E.A.Dプログラム』とは、一体どのようなものでしょうか?実際に体験した模様をご紹介します。

ご訪問したのは久しぶりでしたが、アットフォームな雰囲気と施設全体の清潔感は全く変わりなく、スタッフの方々の日々の努力と動物愛が感じられる空間でした。

犬と暮らす前には必見!いのちの授業

今回プログラムに参加されたのは、諸般の事情から犬・猫の飼養が難しいご家庭の小学生の子ども達と保護者様です。そしてメイン講師を務めるのは、ドクタードッグ認定に合格した精鋭6ワンとその飼い主さんです。ドクタードッグとは、1991年に香港で設立されたアジア動物基金が定める国際統一ルールの下に認定を受けた犬たちで、どのような環境でも落ち着いて行動できるようにトレーニングを受けています。

カレプくん8歳
トワちゃん11歳
ピコくん6歳
ヤマトくん7歳
ベリーくん2歳
ビスコくん7歳

最初は『いのちの授業』のDVD鑑賞です。動物の飼育経験がない方にも、犬の生態や生活上の注意事項を分かりやすく解説した映像になっていました。『犬は味ではなく、匂いでフードを選ぶ』など、大人でも”なるほど”と勉強になる内容です。動物を家族に迎える前には、是非鑑賞して頂きたいDVDになっています。

いのちの授業DVDは、1つの章が分かりやすく5分程度にまとめられています。

DVD鑑賞の後、事務局長の石本さんとベテランドクタードッグのトワちゃんが実演を行い、いよいよ『生きている犬』とふれあいます。

トワちゃんと石本さんの息のあった実演

さすがのドクタードッグも、可愛い子ども達にテンションが上がり気味なのか、ハンドリングする飼い主さんのコマンドが入りにくい様でした。ですが、ドクタードッグが真っすぐな瞳で見つめると、最初は緊張した面持ちだった子ども達も徐々に笑顔になっていきます。それに従い犬たちも落ち着いていきました。

 

小さなふわふわに初めはドキドキ
時間が経つにつれ、アイコンタクトも出来るように。

犬が本を読む?R.E.A.Dプログラムとは

R.E.A.Dプログラムで使う本は、子ども達がそれぞれ自身で選び、ドクタードッグに読み聞かせます。『犬に本を読み聞かせるって、どういうこと?』と思っていましたが。。。ご覧の通り、ワンちゃんも本が好きなようですね!

ちゃんと絵を見せながら、一緒に絵本を読んでいきます。
ワンちゃんも興味深々に覗き込んでいます。
ベテランになると、くつろいで朗読に聞き入っています。

率直な感想を言えば、犬たちは『本を読む』というより、人間に寄り添うことが好きなようでした。なにぶん初めて会った人間の読み聞かせですから、若干おやつのチカラは借りますが、ちゃんと聞いてくれる犬たちに、子ども達も何かを感じたのではないでしょうか?

教育関係者のサポートで、より効果的な教育活動を

約2時間のイベントを終えた事務局長の石本さんに、お話をお伺いしました。

 

ーイベント開催の経緯を教えて下さい。
 
「以前から『いのちの授業』は当施設で開催していましたが、『R.E.A.Dプログラム』は図書館などの施設に出向いて行っていました。けれど新型コロナの影響で中止が相次ぎ、自分達からアクションを起こせないか?と、当施設での開催を決意しました

 

ー開催に際して、注意された点はありますか?
 
「子ども達に犬を任せてしまう『R.E.A.Dプログラム』や『ふれあい教室』は、正直なところ不安がありました。ところが開催してみると、普段は本を読み切れない子ども達も、犬たちに読んであげるために自主性を発揮するのですね。そういった子ども達の隠れた能力を引き出し伸ばす力が、犬たちにはあるのだと感じました

 

ー今後の抱負をお聞かせください。
 
「教育に関する有識者の方々にご助言を頂きながら、まだ識字能力のない幼児向けのイベントを企画中です。また今後は、当施設をイベントのメイン開催場所にして、地元の方々に参加して頂けるオープンな場所にしていけたらと思っています

 

イベントに参加された方にも、少しお話をお伺いすることができました。

 

ーイベント参加のきっかけを教えてください。
 
「子どもが学校に馴染めなくてカウンセリングを受けていたのですが、その先生から本イベントを教えていただきました」

 

ー参加した感想をお聞かせください。
 
「久しぶりに生き生きとした笑顔が見られました。もともと動物好きな子ですが、学校では得られない『やりがい』を見つけたようです。家庭の事情で動物をお迎えすることはできないのですが、こういったイベントがあれば、また参加したいと思います」(お子様本人も『将来は動物関係の仕事につきたい!』とやる気マンマン。がんばってほしいですね!)

命に直接触れ合うことで育まれる『思いやりの心』

ペッツさんは、近隣に学校もある市街地の一角で運営されており、施設がそれほど大きくありません。その為、イベントに参加できるのは5~6組程度になりますが、非常に丁寧な啓発・教育活動をされています。実際に『生きている』命を教育に利用することには様々な意見がありますが、ペッツさんは参加者だけでなく、動物達にも十分な配慮をされていました。

イベント途中、講師ワンちゃんお水休憩タイム。

何より、本当の命が直接伝える『鳴き声・温かさ・息づかい・真っ直ぐな瞳』は、子ども達に自然と『思いやりの心』抱かせて、動物達の未来を照らしてくれるのではないかと感じました。

 

ペッツさんの今後のイベント開催予定は、公式ホームページにて告知がありますので、ご確認ください。また既に家族になった動物のしつけにお困りの場合、ペッツさんのしつけ教室に参加されてみては如何でしょうか?その際も、詳細は公式ホームページよりお問い合わせください。

 

フェイスブックでもリアルタイム情報を発信しておられますので、ペッツさんの活動情報をご覧になれます。

 

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