【東日本盲導犬協会】盲導犬について直接お話を聞ける、夏の見学会に参加してきました
2019年まで毎年8月の第3日曜日に誰でも参加できる形で行われていた「ウエルカムデー」ですが、去年から事前予約制で受講人数・コロナ対策をしっかりされた上で開催された、盲導犬について学べる夏の見学会にお伺いしてきました。
見学会には夏休みの宿題の自由研究にしようと思って参加した小学生や、盲導犬に興味があるご家族が参加していました。
盲導犬ができること、そしてできないこと
盲導犬はたくさん訓練をして色々な歩行サポートができるようになり、ユーザーさんの活動範囲を広げていますが、できないこともあるということでした。
例えば、横断歩道を渡るときに信号を判断しているのは盲導犬だと思っている人がたくさんいると思うのですが、信号を判断するのは盲導犬ではなくユーザーさん(盲導犬使用者)が周りの気配や音を聞いて判断しているということ。
なのでもしもユーザーさんが困っている様子を見かけたら声をかけてほしいということなど盲導犬についてだけでなく、私たちができることについても学べる時間でした。
盲導犬ができることは歩行サポートだけではありません。ハーネスを外したらユーザーさんに甘えたり一緒に遊んだりする盲導犬たち。そんな子たちにユーザーさんは癒され、楽しくお世話をし、生きがいになっている方もいるというお話が印象的でした。
途中からPR犬のアイルくんも参加です。「一緒に遊ぶことから訓練は始まります」というお話で、訓練士の方とおもちゃの引っ張りっこなど無邪気な様子。
見学会に来る方たちはやはり犬が大好き。アイルくんのデモンストレーションをしばらく笑顔で見ていました。
そして誘導訓練の様子では、さっきまでリラックスしていたいちごちゃんもしっかり盲導犬のお仕事を見せてくれました。
夏の見学会ではサポートの方と一緒にアイマスクをして白杖を使って歩く白杖体験もありました。終わった後はやはり「怖かった!」「難しい」という声が聞こえてきました。
盲導犬のことをもっと知ってほしい
体験が終わった後、案内をしていただいた東日本盲導犬協会の多賀さんにお話を伺いました。
―instagramなどを拝見していると犬達のいきいきとした顔が印象的なのですが、特に意識されていることはありますか?
「トレーニングで大切なのは集中してもらうことです。そのためにはトレーニング=楽しいというイメージを犬に持ってもらうことが大切だと思っています。できたら褒めるできたら褒めるを繰り返し、楽しく覚えたことが盲導犬の仕事につながっていきます」
―盲導犬を見たときにかわいそうと思わないでというCMも流れていますが、どう思いますか?
「盲導犬になれる犬というのは候補の中の3割程度で、決して高くない数字です。
それはトレーニングをしていく中で仕事ができるかはもちろん、ストレスを強く感じていないか、健康に問題はないか、環境が変わっても大丈夫かなど細かく見て判断し、犬に無理はさせない、楽しく仕事ができる子を盲導犬にしているからです。
常にユーザーの側にいられて、楽しくお仕事をする盲導犬たちを「かわいそう」だと言われてしまうのは、大変残念に思っています。
でもやはりきちんと知られていないということがかわいそうというイメージにつながる要因の一つだと思っているので、今後ももっともっと皆さんに正しく盲導犬を知ってもらう活動をしていきたいと思っています」
今回、協会に伺って実際にみなさんにお話を聞いてみて訓練士の方々が本当に愛情をもって犬達に接し、お互いに信頼関係を築いてトレーニングしているんだなと感じました。アニマル・ドネーションでも東日本盲導犬協会さんの活動をこれからも発信し続けていきたいと思います。
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