認定団体の活動レポート

アニドネ認定団体【はーとinはーとZR】里親会レポート<2>それぞれのストーリー

2019年9月29日(日)に開催されたアニドネ認定団体「はーとinはーとZR」の里親会レポートその2です。

 

里親会の詳細は前回のレポートをご覧ください。

 

今回は、里親会で出会ったわんちゃん達のそれぞれの物語をお伝えします。

 

熊本地震後に保護されたカイくんとサラちゃん

ミディアムプードル

里親会に颯爽と現れたふわふわの2匹のプードルちゃん。

最初二匹ともスタンダードプードルかと思ったのですが、飼い主さんにお話を聞いてみると白のカイくんがスタンダードプードル(写真右)で、グレーのサラちゃんはミディアムプードル(写真左)だそうです。

 

ー2匹との出会いを教えてください。

「はーとさんの里親募集中に2匹が掲載されていて、青山の譲渡会に参加すると知り、会いに行き出会いました。」

 

ー2匹が保護された経緯を教えてください。

「熊本地震のあと、熊本の山の中で2匹が木に繋がれているところを保健所が保護したようです。その後、東京のはーとさんに引き取られたと聞いています。」

 

ー木に繋がれていたという事ですが、保護された当時はどういう状態だったのでしょうか?

「保護されたときは2匹ともボロボロでひどい状態だったと聞いています。毛も伸びきっていて、前が見えなくて危険な状態だったようです。」

 

ー今のふわふわの状態からは信じられないですね。はーとさんとは譲渡後もお付き合いがありますか?

「今でも時々、青山の譲渡会にはOBとして参加しています。里親会にも以前から参加していて、時々里親会で知り合った近所の人とお出かけしたりしています。」

 

保護された当時のカイくん。目に毛が覆いかぶさり前が見えない状態

 

現在のカイくん

 

保護された当時のサラちゃん。サラちゃんも前も見えず毛も絡まりすぎてボロボロの状態だったよう

現在のサラちゃん

杏(あんず)ちゃんと先住犬の心(しん)君

里親会に最初から来られていたトイプードルを2匹連れた飼い主さんにお話を伺いました。

 

ー2匹とも保護犬だったのでしょうか?

「小さい子ははーとさんから引き取った元保護犬です。杏(あんず)と言います。こちらの大きい子は、元々私が飼っている心(しん)です。」

 

ー杏ちゃんはどういった経緯で引き取ることになったのですか?

「もともとはーと代表の池上さんとはお散歩仲間です。池上さんはいつも預かっている保護犬たちの散歩をされています。私自身、池上さんとお散歩をする中で2匹目は保護犬から見つけたいと思っていました。そんなある日、池上さんが杏をお散歩に連れてきた時にビビッときたのです。」

 

ー何か運命を感じられたのですね。ビビッときたその後はすぐに杏ちゃんを引き取られたのでしょうか?

「いえ、2週間悩みました。やはり先住犬である心との相性や経済的な事は一度落ち着いてしっかり考えようと。そして悩んだ末にトライアルを希望しました。」

 

ートライアルでは先住犬の心君はどんな様子でしたか?

「思っていたよりあっさりと心は杏の事を受け入れてくれました。心が大丈夫そうだったので、引き取る事を決めました。今はお互いマンペースにうまくやっています。」

 

はーとさんから引き取った杏ちゃん
先住犬の心君

義足の富士子ちゃん

里親会に大型犬3匹を連れてこられた里親さん。そのうちの1匹が今回はーとさんから引き取った富士子ちゃんです。

 

はーと代表の池上さんが保護した経緯をお話してくれました。

 

ー富士子ちゃんを保護した経緯を教えてください。

池上さん「彼女は山の中で『トラバサミ』に引っ掛かってしまい足を怪我している所を他県の保護団体が保護しました。」

 

ー足を怪我していたという事ですが、状態は悪かったのでしょうか?

池上さん「はい、すぐにでも手術しないと死んでしまうという状況でした。はーとの理事であり獣医である平林先生に相談し、平林先生が緊急手術をして一命を取り留めました。」

 

手術後は義足をつけている富士子ちゃん

 

里親さんに富士子ちゃんを引き取った経緯を伺いました。

 

ー富士子ちゃんを引き取られた経緯を教えてください。

「先住犬は2匹とも保護犬です。1匹目は別の団体からの保護犬で、震災直後の福島からきました。2匹目のボーダーコリーは飼い主が亡くなったため個人保護しました。ちょうど3匹目を探していた所、富士子に出会いました。」

 

ー足の怪我がある富士子ちゃんに決めた理由を教えてください。

「引き取るなら大型犬で障害がある子が希望でした。ただし、自分たちが責任を負える範囲の障害である事が条件でした。以前、後ろ足が不自由で排泄コントロールができない子の話があったのですが、24時間の付き添いが必要で共働きの私たちには責任が持てないと思い断念したこともありました。富士子の障害は自分たちで終生責任を持てると思い引き取ることを決めました。」

 

ー先住犬2匹との相性はどうでしょうか?

「最初は(富士子が)少し怖がっていました。でも先住犬2匹とも穏やかな性格だと分かってからは全く問題がありません。」

 

ー現在の富士子ちゃんの足の具合はどうですか?

「保護当時は歩くこともできなかった彼女ですが、アジリティ(犬の障害物競技)をしている先住犬の練習に付き合って、走ったり飛んだりの真似事もしています。」

 

義足の富士子ちゃん
富士子ちゃんの「富士」は富士山のように何でもいいので日本一になってもらいたいという飼い主さんの思いが込められているそう

 

取材中も穏やかな3匹でした

 

 

里親会の取材を終えて

はーと代表の池上さん。わんちゃん達の懐き具合が池上さんのお人柄を表していました

 

 

今回「はーとinはーとZR」さんの里親会の取材を終えて、代表の池上さんの里親会に込める強い思いと、それぞれの里親さんの温かい気持ちを深く感じました。

 

里親さんは「救いたい」という気持ちより「この子が好き」という思いで里親になる決意をする事も分かりました!

 

今後も月2回の譲渡会で里親さんはどんどん増えてくる事と思います。最初のレポートでもお届けしましたが、「譲渡して終わり」ではない、里親会に込める池上さんの思いが詰まった里親会。今後も継続し里親さんの拠り所になればと感じました。

 

アニドネ認定団体『はーとinはーとZR』の団体情報や寄付の詳細はこちらです。代表の池上さんの想いも詳しく掲載されています。

https://www.animaldonation.org/group/8342/

 

 

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