寄付したお金の使い途レポート

糞尿まみれの現場からレスキューした13匹への緊急医療支援

アニマル・ドネーションでは、皆さまからお預かりした緊急支援基金を10頭以上の多頭飼育崩壊レスキューに入り5頭以上引き取られた団体様へお届けしています。

2025年5月13日から2025年6月16日にわたって多頭飼育崩壊現場から猫のレスキューを行った一般社団法人ねこたまごさんに、緊急支援基金として8月31日に130,000円をお届けしました。

今回は、レスキューの詳細と基金の使い途についてご報告いたします。

不適切飼育飼い主の病気、親族による引き取り拒否…

問題の発生を認識したのは2024年5月頃。飼い主の方が適正飼育できないまま頭数を増やし、自身も病気になってしまいましたが、ご親族に猫たちを引き受けて下さる方もおらず、金銭的な問題も絡み、官民の連携と協力が必須の案件になりました。

長期にわたる問題の解決に向け、2025年3月以降、行政(振興局、美幌役場)と民間団体(オホーツクねこの会、北見市犬猫愛護推進員)が連携。時間と労力をかけて何とか飼い主の親族から同意を得ることができ、問題発生から約10ヶ月後の5月に、どうぶつ基金のチケットを利用した一斉不妊手術が実施されました。

現場の壮絶な状況と猫たちの深刻な健康被害

レスキュー時の現場は、長年の糞尿の蓄積により住宅が甚大な被害を受けていました。
まず、住居の衛生状態は極めて悪く、糞尿で腐り落ちたと思われる箇所から天井が抜け落ちており、構造材の中を猫たちが縦横無尽に駆け回るような状態でした。
家の中の各所には「糞尿ミルフィーユ」と呼ばれる層状の排泄物ができており、多頭飼育崩壊特有の酷い悪臭が充満していました。
 
猫たちの健康状態も深刻で、ほとんどの猫が骨と皮のようなガリガリに痩せこけた状態でした。特に保護した猫の中には、口内炎がひどく、急性期を過ぎたカリシウイルスにより舌に穴が空いているなど、基礎医療だけでなく集中的な治療を必要とする個体も多くいました。

 

13匹の命を繋ぐ緊急医療費

ー今回の寄付はどのようにお使いになりましたか
「多頭飼育崩壊現場からレスキューした13匹の猫たちの緊急医療費および初期ケア費用として全額活用されました。現場の猫たちは痩せこけ、重度の口内炎やカリシウイルスなど深刻な健康問題を抱えていたため、ご寄付はウイルス検査、ワクチン、不妊去勢手術といった基礎医療に加え、体調不良時の治療と投薬に充てられました。この支援により、迅速な医療ケアが可能となり、現在、回復した猫たちから順次譲渡へと繋がっています。」
 
ー最後に、支援者の皆さまにメッセージをお願いいたします。
「今回の多頭飼育崩壊案件は、飼い主の事情や金銭的な問題が絡み、解決が難航しましたが、行政と民間の連携によって多くの命を保護することができました。皆様からの13万円のご寄付は、ボロボロだった猫たちが幸せな第二の猫生を歩み始めるための決定的な一歩となりました。すべての猫が安心して暮らせる未来を目指し、引き続き活動を継続してまいります。温かいご支援とご協力に重ねて感謝申し上げます。」
 
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◆「一般社団法人ねこたまご」さんのご紹介ページはこちらからご覧いただけます。

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