寄付したお金の使い途レポート

「人と動物の共生社会の実現」のため

アニマル・ドネーションではみなさまからお預かりした寄付金を認定団体様へお届けしています。北海道で地域猫活動を行なわれている『特定非営利活動法人ニャン友ねっとわーく 北海道』さんに、202410月に85,890円、11月に346,384円、12月には918,004円をお届けしました。今回、代表の勝田さんに寄付金の使い途についてお聞きしました。

地域猫との向き合い方

ー最近の寄付をどのようにお使いになりましたか

「皆様からの寄付金はいつも保護時(レスキュー)の際の医療費、飼養費に活用させていただいています」

 

ー具体的な事例や状況を教えてください

「今季は札幌圏以外の地域からの相談が多い傾向にありました。その相談の中に豊浦町で『猫が増えると困ると』、動物愛護法に反する方法で子猫を遺棄している人達がいるという連絡を受けました。すぐに現地入りをし、飼い主のいない猫であっても生まれた命を始末するのは、動物愛護法違反であることを当事者たちに説明を行いました。

 一方で地域内に野良猫が増えていく困惑も理解できます。そのため正しい手段としてTNRという手法があることを説明し、理解を得てから2度に渡ってTNRを実施しました。結果、1回目では61匹、2回目では56匹と大規模な活動となりました。同時に、すでに生まれていた子猫たち、1回目では子猫12匹、2回目では子猫13匹を当会にて譲渡を目的とした保護をしました」

 

 

情報発信から繋がった活動

「今回の活動は北海道新聞に地方の問題として取り上げられ、道内全域へと情報発信する機会ともなりました。そして、11月初旬には新聞記事を読んだ方から新たに連絡が入り、今度は道南、函館市入船地区、滝の沢地区にて野良猫の不妊去勢をしていないため猫が増え続け、加えてその地区には水産加工場があり衛生状態が良くないとのことでした。

相談者はたった1人でこの地区のTNR活動を続けられてきたものの、猫が増え続け手に負えないということで私達に助けを求めて声をあげてくださいました。

 これまでと同様、地域における猫との共生の在り方に理解をいただき、TNRを実施しました。2日に及ぶ函館入船、滝の沢地区のTNRでは計60匹のTNRになりましたが、ここでもやはり子猫が生まれていました」

 

掲載された様子

北海道の冬の活動は、命の時間との戦い

「TNRは不妊去勢をし、地区に戻してあげるというのが基本です。しかし、北海道の冬の厳しさでは子猫は凍死してしまうため、当会では猫の体力を見極めながら、主に子猫は保護をするよう努めています。今回紹介した2つの地区で保護した子猫は、合計45匹となりました。

こちらの活動も記事として取り上げられ、『地域猫のこと』『TNRのこと』『人が動物にしてあげられること』を啓発する機会となりました。この2地区では今回手術して戻した猫たちを、1世代限りの命、『地域猫』として見守っていくことになり、町内会で文章が配布されるなど、地域全体の問題として真摯に対応くださっています。

また、この道南地区の活動を行った際に、豊浦町町長・町議会にTNR活動を報告し、それをきっかけに『豊浦地域猫の会』が発足することになりました。当会はオブザーバー・アドバイザーとして関係を続けていくことになり、『地域の問題』を『地域で解決』できる仕組みづくりの1歩を踏み出すことができました。

 函館市でも同様にTNR活動の報告を行い、今後函館市では今回をモデルケースとし、地域猫の事業を前向きに考えていくとの回答を得られました。TNRした函館地域では、大学サークルのボランティアさんたちと協働し、清掃活動を定期的に行っています。当会が定期的に地域の見守りをしていくことで、無関心だった住民の皆さんも、積極的に参加してくれるようになりました」

 

 

 

 

ー最後に、支援者の皆さまにメッセージをお願いいたします

「いつも当会のご支援をいただき、皆様には大変感謝をしております。皆様から頂くご支援は、小さな命を守る力強く温かな力であると同時に、地域の環境を変えるチカラへと変化し、根付き、志を同じくする方を増やしています。

これからも、皆様の支援が『人と動物の共生社会の実現』となるよう努めてまいります。引き続きのご支援をどうぞよろしくお願いいたします」

 

特定非営利活動法人ニャン友ねっとわーく 北海道さんは北海道という広大面積や多くの自然がある環境でならではの、特有の難しさと向き合いながら、猫を中心とした一つでも多くの命を救うために日々奔走されています。猫だけでなく、猫を救いたいという人や、野良猫とともに過ごしていく地域の方への寄り添い方など、緊急性の高い活動も多くある中、様々な工夫をされながら活動されております。

 

これからも動物たちのために尽力される、特定非営利活動法人ニャン友ねっとわーく 北海道さんへ、

皆様の温かいご支援よろしくお願いいたします。

 

*********************************

特定非営利活動法人ニャン友ねっとわーく北海道さんのご紹介・ご寄付のページはこちらからご覧いただけます。

※掲載の文章・写真はアニマル・ドネーションが許可を得て掲載しております。無断転載はお控えください。

*********************************