寄付したお金の使い途レポート

【認定特定非営利活動法人もりねこ】寄付したお金の使い途レポート

アニマル・ドネーションはみなさまからお預かりした寄付金を認定団体様へお届けしています。

「ねこもひとも、しあわせに。」を掲げて、岩手県盛岡市を中心に活動している認定特定非営利活動法人もりねこさんに11月に149,834円、12月に43,639円、1月に230,694円(緊急支援基金除く)をお届けしました。

副理事長の田端さんに寄付金の使い途についてお聞きしたことをご報告します。

寄付金はねこたちの医療ケアに活用

ーアニマル・ドネーションからの寄付は何にお使いになりましたか

保護猫たちの医療費、もりねこ診療所の医療機器購入に使用いたしました。

みなさまのご支援を受けまして2022年10月にオープンしました、シェルター付きのスペイクリニック『もりねこ診療所』。オープンして間もない12月、盛岡市保健所から多頭飼育現場に居る猫たちを保護できないか、というご相談を受けました」

もりねこ診療所

保健所職員の方と一緒に現場に向かいますと、市内とは言え、のどかなりんご畑の中に50匹以上の猫たちが暮らしていました。猫を飼っていた方がお引越しするときに不妊去勢手術をしていない数匹の猫たちを外に置いて行ってしまい、見かねたご近所の方がごはんをあげているうちに増えてしまったそうです。お世話してくださっていた方も生まれた子猫を譲渡していたものの、猫がたくさんいる場所ということで猫を捨てに来る人も居て、数年のうちに50匹以上に増えてしまったそうです」

現場の猫の様子

支援で開設した診療所からずっとのおうちへ繋ぐ

「ごはんは充分にもらえていて栄養状態は悪くなく、人なれしている子も多かったのですが、やはり交通事故に遭ってケガをしている子もいましたので、市の保健所とも協力してまず不妊手術を実施し、順次保護することにしました。
診療所が出来る前でしたら、お外に居た子たちをすぐに引き取ることはできませんでした。が、感染症対策をしっかりできる検疫室も備えた診療所のおかげで、すぐにTNRを実施、一部の猫たちは保護するという決断が出来ました。
大雪の降った日と翌日に53匹の手術を実施。うち2匹は大きなケガをしておりましたので保健所が負傷猫として引き取ってくださいました。

負傷していた猫

診療所での手術の様子


猫の捕獲や搬送など、お天気の悪い中お世話をされていた方もご協力くださいましたので、スムーズに手術をすすめることが出来ました。もりねこ診療所でその日に保護できた猫は10匹。全部で50匹程度は手術後に元の場所に戻さなくてはなりませんでした。歳末寒波の中ではありましたが、お世話してくださる方が術後の猫たちを小屋の中に入れてくださるなど、猫たちのために最大限配慮してくださいましたので安心してお返しすることが出来ました。

今回は市保健所を通してのご相談でもあり、お世話をしてくださっていた方からの資金面での支援は全くありませんでした。猫たちの不妊手術に必要な薬剤などは全てもりねこの負担となります。それでも不安なく手術を決断できましたのは、ご支援くださっているみなさまのおかげです。本当にありがとうございます。

引き取った猫たちのうち4匹は、すでにずっとのおうちへと出発しました。
残る40匹も順次引き取りをすすめ、ずっとのおうちへとつなげてまいります

ずっとのおうちへ出発したハングリーくん

行政と協働し不幸なねこたちを減らすため地道に活動

ー最後に寄付者様へのメッセージをお願いします

みなさまからのご支援を受けまして、2022年10月にもりねこではシェルター付きのスペイクリニック、『もりねこ診療所』を開設することが出来ました。開設にあたりまして、みなさまから多大なご支援を賜りましたこと、重ねて御礼申し上げます。本当にありがとうございました。

シェルターができましたので、もりねこが保護できる猫たちの数も増えたのですが、あっという間に満室になってしまい、ただいま猫のお引き取りをご希望される方には『100匹待ち』でご案内をしております。それほど、飼い主のいない猫たちの問題は深刻なのです。

お腹を空かせている猫を見捨てられずにごはんをあげてしまった、高齢の方が寂しさから庭にくる猫にごはんをあげてしまった…。優しい気持ちが不幸ないのちを増やしてしまっているとしたら、こんなに悲しいことはありません。

もりねこでは不幸な猫たちの背後にあるひとの問題にも着目し、行政とも協働で根本的な解決ができるような仕組みづくりを模索してまいります。引き続きみなさまからのあたたかいご支援を賜りますよう、お願い申し上げます

 

行政や地域と協力し実直に活動されているもりねこさんへのご支援をよろしくお願いします。

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