寄付したお金の使い途レポート

【認定特定非営利活動法人もりねこ】寄付したお金の使い途レポート 

「ねこもひとも、しあわせに」をコンセプトに

認定特定非営利活動法人もりねこは「ねこもひとも、しあわせに。」をコンセプトに、保護ねこカフェの運営、老病ねこ専門の特別ケアホームや行政と協働で預かりボランティア支援事業を行なっている団体です。

 

アニマル・ドネーションの認定団体であるもりねこさんに11月に35,404円、12月に34,948円、1月に112,117円をお届けしました。

副理事長の田端さんに寄付金の使い途についてお聞きしたことをご報告します。

 

医療ケアとメディカルチェックの実施

ーアニマル・ドネーションからの寄付は何にお使いになりましたか

「保護猫の医療費、主に治療・定期的なケア・不妊手術に使いました」

 

ー寄付金の具体的な使い途をエピソードと共にお聞かせください

「ご支援を賜りましたこと、心より感謝申し上げます。

はい。4頭の猫をご紹介させていただきます」

 

老ねこホームで暮らす猫たちの明日へ向けて

「1頭目にお伝えしたい猫はメルちゃんです。メルちゃんは老ねこホーム『しっぽのおうち』で暮らしています。
多頭飼育をしていた高齢の飼い主さんが亡くなり、一緒に暮らしていた他の猫たちと一緒に盛岡市保健所に保護されていました。食欲にムラがあるので、体重も軽く、守ってあげたくなるような華奢な身体をしています。猫も人間も大好きで穏やかな性格です。
推定11歳でFIVキャリアのため日々の細やかなケアはもちろん、定期的な血液検査も必要となります。ご支援は検査費用として使用しました。

 

猫の寿命を考えると残された時間は長くはないかもしれませんが、だからこそ、『ごはんが美味しいな』と喜んでもらったり、『今日は楽しかったな』と猫生を謳歌してもらったりすることを願って毎日ケアをしています」

 

 


「こちらは2頭目にご紹介する村正くんが保護された現場の風景です。村正くんはメルちゃんと別の場所からの保護でしたが、高齢者の多頭飼育崩壊、10歳以上のシニアでFIVキャリアという点はメルちゃんと共通しています」



雪が路上に残って冷たいアスファルトの上を歩く村正くん


「村正くんはこのような現場の多頭飼育崩壊の末、『しっぽのおうち』で暮らしています。手厚いケアを受けながら穏やかな日々を過ごしている村正くんの現在の姿です」


「血液検査の結果は良くないのですが、動物病院の先生も『食べられていることが不思議』と驚くほどの持ち前の生命力を発揮して日々を過ごしています。これからも村正くんにとって幸せな毎日を送ってほしいとケアを続けています」


 

終生預かりボランティアへのサポート費用として

「3頭目は終生預かりボランティアという制度で暮らしている猫の日々のケアに使いました」

 

ー終生預かりボランティアについて詳しくお聞かせください

「もりねこでは、高齢であったり、持病があったりして毎日のケアが必要な猫たちを自宅で預かってケアをしていただく『終生預かりボランティア』という制度を設けています。対象になっている猫たちには、投薬や皮下輸液が欠かせない猫も多くいるため、日々のケアの費用が多くかかっているのが現状です。

皮下輸液や日々のケアに使うためのお薬類も、ご支援で購入することが出来ました」

 


多頭飼育崩壊によって毎日ケアが必要なねこへ

「終生預かりボランティアさんのおうちで暮らすシェンロンくんです。年に1回のワクチン接種の際に撮影しました。今ではすっかりおうち猫の顔になっていますが、これまでの長い道のりがありました。それは、、、」



「シェンロンくんは、多頭飼育のおうちから岩手県中部保健所に保護された猫でした。もりねこに来た当初はガリガリで、そう長くはないかもという風貌でどうなるかと毎日この先の心配を払拭するかのようにケアを続ける日々を送っていました。諦めずに抜糸や皮下輸液などを続けた結果、現在はふくふくとした姿になりました。

現在は終生ボランティアさんのお宅にいる先住犬とも仲良く暮らしています」


妊娠後期のねこを救って子ねこの未来を

「最後は子猫のご報告です。

多頭飼育崩壊のレスキューに入り保護した際に既に妊娠後期に入っていた猫がいました。レスキューをしてケアして出産まで見守り、もりねこで産まれた子猫のうちの一頭です。名前は文月ちゃんと名付けました」



「産まれたばかりの頃は、元気はあるものの原因不明の食欲不振や下痢が続き、兄弟猫達との体格差はどんどん広がっていきました。動物病院に通院したものの明確な原因は分からないまま心配ばかりが募るばかり。結局、鎮静下での精密検査を受けることになりました。

 

家族であれば迷わず検査に進みますが、文月ちゃんは保護猫ゆえに、動物病院の先生はその背景と費用面も考慮して『どうされますか?』と問われましたが、ご支援のおかげで迷うことなく検査を受けられました。

検査の結果、明確な異常はなく、その後徐々に回復して現在は譲渡先のおうちで元気に暮らしています」

 

高齢化が進む岩手県で暮らすねこたちの明日へ

ー最後に寄付者様へのメッセージをお願いします

「全国に先駆けて高齢化が進んでる岩手県では、飼い主の高齢者の方がやむを得ず入院や施設に入ったり、亡くなってしまったりして猫たちが取り残されるという事態が多発しています。特に郡部では、不妊手術をせず中外出入り自由で飼育している方もまだまだ多く、残された猫たちの健康状態が良くないことも多いのです。そのような猫達を引き取り、ケアして譲渡できるようにするためには医療費も多くかかります。皆様からのご支援のおかげで、費用のために断念することなく十分な医療を受けて救うことが出来ている命があることを、深く感謝申し上げます。今後ともどうぞよろしくお願いします」

 

 

猫たちへの深い愛と思いやり溢れる田端さんからの心温まるご報告でした。
ぜひ、もりねこさんのご紹介ページもご覧ください。

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