寄付したお金の使い途レポート

天井裏、沖縄、そして病気と闘う猫たちの物語

アニマル・ドネーションは皆様からお預かりした寄付金を認定団体様へお届けしています。

今回は、福井県で猫の保護活動を行っている『しあわせにゃん家』さんに、2025年8月から10月にお届けした寄付金(8月:62,792円、9月:127,946円、10月:47,348円)がどのように活用されたのか、代表理事の渡辺様にお話を伺いました。

天井裏、沖縄 — 多様な保護現場

ーここ数ヶ月のアニドネからの寄付はどのように活用されましたか?

8月、9月、10月の3ヶ月間で23頭の猫さんを県内、また殺処分や生きる場所がないと言われる沖縄、愛媛から保護しています。その子達の初期医療費として使わせていただきました。また、大きな病気が発覚した子がおり、その医療費として使わせていただいています。


 ー具体的な活動事例や背景、エピソードなどを教えてください。

天井裏で出産したと思われる親子猫の保護依頼がありました。入ることができない天井裏に捕獲器を設置し、1頭ずつ1週間かけて保護。最後の1頭を保護できたときは心の底から安堵しました。保護できたのは母猫と子猫5頭。保護直後は人を怖がっていましたが、子猫3頭はすでに迎え主さんの元へ。母猫は今、猫カフェで人慣れ修行中です。

 

 

触る事が出来ない兄妹も保護しました。ケージに入れる事も、医療にかける事も一筋縄ではいかない子達ですが、保護して2ヶ月が経過し、少しずつ心を開いてくれているように感じます。

 

沖縄より11頭の子を受け入れしました。沖縄の捨て猫の問題や殺処分の問題を数年前に知り、シェルターに余裕がある時は、沖縄のボランティアさんと連携を取り空輸で受け入れをしています。今現在は、初期医療も終わり猫カフェにて迎え主さんとのご縁を待っている状態です。

ほのりちゃんの闘い—立てなくなった日から

ー他にもエピソードがあれば聞かせてください

エイズキャリアのほのりちゃん、9月初めに容態が悪くなったので、MRI検査ができる京都の病院まで行きました。検査結果は水頭症。私たちができること、そしてほのりちゃんにとって何が安心して暮らせるのかを考えました。獣医師さんから治療の提案をいただき、お薬での治療を続けることに決めました。これはこれからずっと必要な治療になります。

立つ事もできなくなったほのりちゃん

今は少しずつ元気になり、仲良しのお友達と猫庭で遊べるようになりました。下の写真はカフェ内にあるエイズキャリア部屋専用の猫庭で、脱走できないように、柵と天井がついています。まだ神経症状は残っていますし、お薬も毎日朝晩必要です。それでも、お庭に自分で出て日向ぼっこをし、お友達とも戯れあい、お部屋に入りたくなれば、段差を自分で登って室内へ。そのままお気に入りのベッドで眠るという、病気を持っていても、ほのりちゃんなりの幸せを感じてくれているようです。毎日お薬をあげている私は嫌われているようですが…(苦笑)。ほのりちゃんが幸せそうにしている姿を見ると、胸がいっぱいになります。

治療を始めて少し経過した時のほのりちゃん

 

 ー最後にアニドネ支援者様へのメッセージをお願いいたします。 

日頃より温かいご支援、応援をいただき、本当にありがとうございます。常時80頭前後の猫を保護しています。元気に猫カフェで過ごす子、シェルターで体調管理が必要な子、未だ触ることができない子、エイズキャリアの子たち。どの子も幸せへと繋がるように、日々SNSでの発信を含め活動を行っています。保護できる数、資金、人手、どれもギリギリの状態で運営しています。その中で保護依頼全てを受けられないのが何より心苦しいです。一頭一頭が幸せになれる環境を作りたい。その想いで、猫ちゃんたちのお世話や依頼対応に追われています。皆さまからのご支援が、多くの子を保護することにつながっています。本当に心から感謝しています。ありがとうございます。

 

福井市で「猫たちがしあわせになる場所を」という想いのもと、日々命と向き合うしあわせにゃん家さん。皆さまからの継続的なご支援が、次の命を救う力になります。

保護活動の様子や迎え主さん募集中の猫たちの情報は、Instagramでも発信中です。ぜひチェックしてみてください。

 

 

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