「人と犬との心が通じ合う」介在活動と育成事業
アニマル・ドネーションでは皆様からお預かりした寄付を認定基準通過団体へお届けした後、定期的に使途や活動報告をうかがって記事にしています。今回は、日本で初めてホスピタル・ファシリティドッグ®︎の病院導入を実現したシャイン・オン・キッズさんです。
11月に142,205円、10月に30,859円、9月に32,722円をお届けした寄付金の活用について、研究員であり学術発信プロジェクト担当の村田さんに伺いました。
新しく迎えた候補犬と導入先内定のお知らせ
「主に候補犬の育成費用、医療費などに活用させていただきました。おかげさまで全国各地の病院から、ファシリティドッグ導入希望の問い合わせが続いています。9月にはオーストラリアから新たに、ラブラドール・レトリバーの子犬2頭を迎えました。7月11日生まれのきょうだいで、生後5カ月齢。女の子は『エイミー』、男の子は『ルカ』と名付けられ、すくすく成長中です。
また、ニュージーランドからも、新しい候補犬『ヒュー』を迎えました。現在2歳、ラブラドール・レトリーバー男の子で、IGDF(国際盲導犬連盟)の国際基準に則って育成を行うニュージーランドの育成団体から迎えたキャリアチェンジ犬です」

「そして、2歳11ヶ月を迎えた候補犬トミーとミコの育成も順調です。10月にトレーニング最終試験を無事修了し、トミーの着任先は、東京都立小児総合医療センターに内定しました。2026年度から先輩犬のアイビーチームと共に、トミーは『こころ病棟』で活動する2チーム目として活動する予定です」
育成チーム皆で犬との信頼関係を構築
ー候補犬を迎え、具体的な取り組みを聞かせてください
「ヒューはとても落ち着いたやさしい性格で、人にも犬にも穏やかに接します。人といるときは静かに寄り添うのが好きですが、犬と一緒のときは元気に遊ぶ一面もあります。こちらの写真は、とある日のトレーニング風景です」

「ミコと一緒にボールで思いっきり遊んでいますが、トレーナーの平沢が声をかけると、すぐに遊びを切り上げて戻ります。『Come(こっちに来て)』キューを使った呼び戻しの練習で、働く犬に欠かせない”オンオフの切り替え”の大切な練習にもなります。
2025年4月に来日し、育成チームのもと、病院で活動することを目指してトレーニングを始めています。ニュージーランドから迎える初めての犬でもあり、チーム皆で誠実に向き合い、信頼関係を築いています」

「エイミーとルカは、“働く犬”のブリーディングを専門的に行う サービス・ドッグス・オーストラリア出身です。羽田空港に迎えに行った日は、なんとか天気にも恵まれました。実はこの後が予報通りの大雨。輸入のたびに、フライトの無事を祈らずにいられません…」


「今は、ドッグトレーナーとの信頼関係を築く最初の段階。愛情深く見守りながら、人と犬の共通言語ともいえるキューを学ぶことで、気持ちが通じ合う心地よさを伝えていきます。自分の名前を覚える『NAME』や『SIT(座って)』『DOWN(伏せて)』などの基本のキューを学び始めたところです」
ー最後に支援者様へのメッセージをお願いいたします
「おかげさまで新しいトレーニング犬を3頭迎えられた他、犬舎業務をサポートいただくスタッフも3名、新たに加わっていただくことができました。ファシリティドッグ・プログラム導入を希望する病院のニーズに安定的に応えられるよう、引き続き育成事業のキャパシティビルディングにも取り組んでいきます。この1年で1,257,440円(2025年11月時点)にのぼる貴重なご寄付を頂戴し、アニドネを通じて応援くださる沢山の皆様のおかげで事業を継続することができました。スタッフ一同、心より感謝しております」
シャイン・オン・キッズさんは、育成チーム皆が候補犬と誠実に向き合い、一頭一頭の気持ちを尊重しながら活動展開されています。病院デビューの先には、闘病中の子どもたちの心にもきっと、ファシリティドッグとの笑顔の思い出1ページが刻まれることでしょう。そんなやさしい心のバトンタッチに、寄付であたたかいご支援をどうぞよろしくお願いします。
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