特定非営利活動法人 どうぶつ弁護団

啓発団体

(掲載開始)

法律・獣医学両面の専門知識を活かし、モノ言えぬ動物たちを代弁し、護ります

弁護士と獣医師が中心となって、虐待事案の告発や啓発活動に取り組む団体です。
動物虐待や不適切な飼養環境に対する刑事告発などの法的措置、動物に関する法整備を求める活動を通じて、動物虐待を発生させない、見過ごさない風潮をつくることを目指しています。

活動内容

告発事業(動物愛護法令違反事案)、処分等の求めなど告発以外の法的手続き、動物関係法令、制度に対する提言

動物は言葉を話せず、警察や動物病院に自ら虐待被害を連絡することはできません。そのため、「動物虐待かもしれない」という事態に対して周囲の人が適切に行動しなければ、警察や行政も動きにくいのが現状です。また、一般の私たち市民が虐待を発見しても告発状の作成を弁護士に依頼する費用や、告発したことが加害者に知られてしまうかもしれないとの不安から、刑事告発に躊躇してしまうこともあります。そのうえ、告発するにはどの行為が法律上の動物虐待に該当するのか、法的・獣医学的な知識も必要です。

このようないろいろな課題に弁護士や獣医師が協働し、その専門性を生かして立ち向かっています。情報提供者ではなく団体が主体となって告発を行い、情報提供者に費用負担を求めない仕組みを整えて刑事告発などの手続きを行っています。このような活動を通じて、捜査機関や行政機関が把握しづらかった事案を明るみに出し、動物虐待事件の適切な処分につなげる役割を果たしています。

さらに、告発案件のメディア露出や啓発イベントにも力を入れています。動物のために立ち上がった弁護士・獣医師チームの存在を広く認知してもらうことで、「虐待は犯罪である」という認識の浸透、再犯防止、将来の虐待抑止につなげることを目指して活動しています。

今後のビジョン

各地域での動物虐待事案への対応力の底上げを目指す

2022年9月設立以来、刑事告発17件、その他手続き6件(2025年10月現在)を行ってきましたが、主軸の活動であるこの告発・その他の法的手続の対応件数を増やし、動物虐待防止の必要性や動物虐待をすれば処分されることを社会に伝えるために、全国各地の弁護士や獣医師との連携を強めるべく活動していく予定です。

また全国でシンポジウムやセミナーなどを開催し、事業概要を全国的に認知してもらえるような取り組みも進行中です。

寄付使途

動物虐待防止のための普及啓発活動費用(イベント参加、チラシやパネル製作配布費用)、動動物虐待事案に対して適切な処分を求める活動にかかる人件費(事務局の業務委託費、調査・告発状作成等の弁護士費用)、その他非営利活動費

スタッフからのメッセージ

特定非営利活動法人どうぶつ弁護団

代表理事 細川 敦史さん

当法人は、弁護士と獣医師のメンバーによる全国でも類をみない組織として、動物と人にやさしい社会の実現を目的として、動物虐待の防止に向けた各種事業をしています。
動物虐待は、かつては軽微な犯罪として、市民が警察に相談してもまともに対応してもらえませんでしたが、数回にわたる法改正によって動物虐待の法定刑が徐々に重くなり、警察内部の意識も変わってきたと感じます。
アニドネを通じて多くの方から支援をいただき、動物虐待事案の告発をはじめ、セミナーやシンポジウムなどの周知啓発活動にも精力的に取り組んでいきたいと考えています。 

特定非営利活動法人どうぶつ弁護団

副理事長・獣医師  中島 克元さん

私は40年にわたり臨床の現場で動物と向き合ってきました。虐待が疑われる症例にも数多く出会い、「獣医師としては目の前の命を助けることが第一」と思う一方で、その背景にある問題を社会としてどう防ぐか、という視点の必要性を痛感し、当法人の設立時から理事として参画しました。
骨折や外傷の特徴から虐待の可能性を疑うなど、獣医師としての知見を生かし、どうぶつ弁護団の活動をさらに力強いものにしていきたいと考えています。
「全てを否定するのではなく、正しい方向へ導くこと」。その想いを胸に、命を軽んじる行為を許さない社会の実現を目指して活動していきます。

基本情報

団体名

特定非営利活動法人どうぶつ弁護団

住所

兵庫県 伊丹市 西台1丁目2-11 C-3ビル 6階

メールアドレス

info@animal-dt.org

HP

https://animal-dt.org/

代表者

代表理事 細川 敦史

会員構成

正会員数 25名、賛助会員数 229(2025年10月時点)

活動収支報告

https://drive.google.com/drive/folders/1kBH5p1ohVxrp0AQbqUm5JHEi3yvpzwYM

詳細情報

活動開始日

2022年9月14日

活動エリア

兵庫県を中心に、全国を対象に活動

スタッフ数

理事6名、監事1名、事務局2

活動実績

(2024年度)

情報提供窓口には253件の情報が寄せられ、全件検討。刑事告発等:① 警視庁宛(鳩殺害事案)メディアも多数取り上げる。②和歌山・和歌山西署(犬・動物遺棄事案)※告発状準備中③要望書 東京都動物愛護センター宛(事業者による不適正飼養)④処分等の求め申出書(事業者による不適正飼養)等 事業説明・普及啓発活動:日本全国猫会議、志學館大学特別講義、日本弁護士連合会環境法サマースクール等多数、シンポジウム「動物虐待問題について真剣に考える」主催し緊急一時保護制度の導入等について検討、一般財団法人クリステル・ヴィ・アンサンブルとともに(次期動物愛護法改正にあたって)小林環境副大臣と面談、朝日新聞デジタルsippoでの連載(4月~2月)、賛助会員向けセミナーの開催(4回)

団体設立のきっかけ・沿革

「動物は感受性のある存在なのに、抵抗したり声を上げたりすることが難しく、人間社会ではとても弱い立場に置かれてしまう。人々の暮らしを支え、日々の生活に潤いを与えてくれるかけがえのない存在の動物の命をみだりに奪うことや、不必要な苦痛を与える行為は、法律上はもちろん、社会的にも許されるはずがない。動物虐待の防止のために早急な取り組みが必要である」

そんな思いのもと、理事長を務める細川敦史氏(兵庫県弁護士会所属)は、弁護士としてこれまで動物虐待事件に携わり、虐待を認知した市民や動物愛護団体からの相談・依頼を受け、代理人として捜査機関に刑事告発を行ってきました。代理人による対応には費用が必要ですが、同氏は一般的な「人」の事件と比べて低額の弁護士費用で受任してきました。それでも、個人や動物愛護団体にとっては負担が小さいとはいえず、また、刑事告発を行っても依頼者に経済的なメリットが生じるわけではありません。こうした背景から、個人や団体に費用負担をかけずに刑事告発などを進められる仕組みの構築が出来ないかと、令和3年に同じ思いを共有した兵庫県弁護士会所属の有志と一緒に動物虐待防止に向けたプロジェクトチームを発足。属人的な取り組みにとどめず継続的に活動する観点から設立されました。獣医学的知見が不可欠であることから、神戸市獣医師会会長が理事として参加しています。

団体の特色

1.弁護士と獣医師が連携し動物虐待の刑事告発等に対応する先駆的な団体

2.兵庫県を本拠地とするものの、全国の動物虐待問題に取り組んでいる。

3.どうぶつ弁護団が主体となって法的手続を行い、情報提供者には一切の費用を負担させない仕組みを構築

活動内容

・告発事業(動物愛護法令違反事案)

・処分等の求めなど告発以外の法的手続き

・動物関係法令、制度に対する提言

定期イベント

・賛助会員向けオンラインセミナー 4回/年

・賛助会員向けzoom座談会 4回/年

・主催シンポジウム 1回/年

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