特定非営利活動法人 栃木アニマルセラピー協会

介在団体

(2025年12月1日掲載開始)

セラピードッグの育成とアニマルセラピー活動を通して、子供達や人の心に癒しとゆとりを伝える活動

上手に言葉にすることが苦手な人や高齢者、障がいのある方などが動物と触れ合った時に自然と笑顔になり、心を解きほぐす場面を目の当たりにし、人の心を癒す犬達に感銘をうけ、2016年に協会を設立。セラピードッグの育成、そして行政機関や医療福祉関係者と連携しアニマルセラピー活動をしている団体です。また活動拠点である「Cafe Maera」ではセラピー犬と直接触れ合ったり、読書犬体験会などを行いセラピードッグ活動の普及にも励んでいます。

活動内容

セラピードッグとそのハンドラーの育成、そしてアニマルセラピー活動とその普及

 

「人と動物が支え合い、誰もが安心して心を開ける社会」の実現を目指しセラピードッグの育成とまた同時にそのハンドラーの育成も行っています。セラピードッグたちは「おすわり・マテ」などの基本的ことから活動現場応じた専門的なトレーニングを経て病院や福祉施設へ訪問し笑顔や安心を届けています。

また学校や地域施設への訪問では発達に課題がある子どもたちが犬と触れ合うことで安心感を得る機会を作ったり、犬に本を読み聞かせすることで、読書が苦手だった子に自信をもたせる「読書犬体験会」などを開催。

そしてセラピードッグと触れ合えるカフェ「Cafe Maera」ではアニマルセラピーを身近に体験できる環境を整えています。このカフェがあることでイベントや訪問活動が「一過性」で終わらず、継続的な支援の場として地域に根づいている点がこの団体の大きな特徴のひとつです。

今後のビジョン

訪問活動の更なる拡大と人材育成の強化

新たなハンドラーをとセラピードッグを増やし、現在年100回程度の訪問件数を2028年までに150回程度に増やすことが目標。また不登校児支援イベントの拡充としてCafe Maeraでの月一回のイベントを月2回開催し年間300名以上の子どもを受け入れていきます。

また併せてセラピードッグの普及活動もさらに盛り上げていくため、SNSや動画投稿など広報活動も強化していきます。

寄付使途

犬のシャンプートリミング費用(セラピー訪問前に必要かつ大型犬で費用かかる)、医療費、その他非営利活動費

スタッフからのメッセージ

理事長

平澤 剛

私たちは、セラピー犬とともに、重い障がいをもつお子さんへの訪問や、刑務所での慰問活動、公立図書館での読書犬活動など、多様な支援に取り組んでいます。
「ただそばにいる」ことで生まれる安心や、自発的な笑顔、変化──それが動物の持つ力です。
人と動物がふれあうことで、心が解きほぐされ、生きる力が芽生える。そんな瞬間を、私たちは現場で何度も目にしてきました。
これからも地域に根ざし、人にも動物にも優しい社会づくりを進めてまいります。

里親さんからのメッセージ

ハンドラー

田沼香奈

田んぼの畦道に置かれた段ボール箱の中で、小さく震えていた子犬と出会いました。
その命を家族として迎え入れ、信頼関係を築きながら時間をかけて育てた結果、今では病院や福祉施設を訪問し、たくさんの方々に笑顔と癒しを届けるセラピー犬として活躍しています。
アニドネを通じて、こうした活動の背景や、捨てられた命が誰かの支えになるという現実を、多くの方に知っていただけることは大きな励みです。
皆さまからのご支援が、次の命を救い、人と動物がともに生きる社会づくりへとつながっていきますように──そんな願いを込めて、これからも活動を続けてまいります。

基本情報

団体名

特定非営利活動法人 栃木アニマルセラピー協会

住所

栃木県 鹿沼市 府中町102-28

TEL

0289-65-4321

メールアドレス

info@iyashi-animal.com

HP

https://アニマルセラピー.jp/

代表者

平澤 剛

活動収支報告

https://アニマルセラピー.jp/reports/

詳細情報

活動開始日

2011年08月01日(法人設立2016年09月16日)

活動エリア

栃木、群馬、茨木、埼玉

スタッフ数

スタッフ数4名(代表1名 スタッフ3名)

ボランティア2名

会員65名(2025年11月1日現在)

活動実績

2023年度

コロナも落ち着き活動再開が本格化し、訪問施設の数が前年比150%に増加。定期訪問を実施。読書犬体験会は県内3か所の図書館で実施され、参加児童は年間のべ50名を超える。セラピードッグの新規認定3頭。クラウドファンディングに挑戦し、目標金額の120%を達成(新たなセラピードッグを迎える費用として活用)

 

2024年度

「不登校児童の居場所づくり」を目的としたセラピードッグカフェイベントを継続実施。新たにスタンダードプードル1頭(クレア)の育成を開始し、次世代セラピードッグの育成体制を整備。

動物に対する福祉体制

すべての活動犬に対し、動物福祉(アニマルウェルフェア)の5つの自由に基づいた管理と支援体制を整えている。

1. 健康と安全の確保。年1回の健康診断・ワクチン接種・寄生虫予防を飼い主に義務付け、体調不良時は活動を休止。理事に在籍する獣医師による健康管理支援体制を整備

2. ストレスの最小化。犬の性格・体力・年齢に応じた活動頻度の調整。活動前後にストレスサインの確認を実施し、無理な参加を回避

3. 適切な環境の提供活動場所では、滑りにくい床材・落ち着けるスペース・飲水・排泄場所を確保。交通手段や待機時間にも配慮し、犬が安心して過ごせる導線を設計

4. 行動欲求の充足セラピー活動は、犬にとっても人とのポジティブな交流機会となるよう設計。活動以外の時間に十分な遊び・運動・社会化の機会を確保するよう飼い主へ指導

5. 苦痛・病気・不快からの解放高齢犬や持病のある犬には引退支援を行い、余生を穏やかに過ごせる環境を整備。問題行動が見られる場合には、叱責ではなく行動分析に基づく支援を実施。「犬が健やかに・主体的に・楽しんで活動できること」を重視し、人と犬双方にとって無理のない関係性の構築を目指す。

また、カフェにはドッグランが併設され、セラピードッグ達は自由に走り回り、活動のない日は犬らしく自由にふるまい、自身のストレスを解消している。

獣医との連携

活動に参加するすべての犬の健康と安全を確保するため、ワクチン接種や健康管理に関して以下のような方針を定めている。

1. 飼い主(オーナー)の責任による健康管理

セラピードッグとして活動する犬は、すべて飼い主個人が飼養管理を行っており、ワクチン接種やフィラリア・ノミ・ダニ等の予防措置も、原則として各オーナーの責任に基づき実施。年1回の混合ワクチン、狂犬病予防接種、寄生虫予防の実施を「必須項目」として明記し、活動への参加条件としている。

2. 証明書の提出・確認体制

ワクチン接種証明書や健康診断の結果については、活動登録時および年次更新時に写しの提出を義務付け、団体側で確認・保管。提出が確認できない場合や、健康状態に懸念がある場合には、活動の一時停止または制限措置を講じている。

3. 獣医師の助言体制

理事に在籍する獣医師の助言のもと、必要に応じてオーナーへの健康管理に関する指導・勧告を行う。高齢犬や既往症を持つ犬については、獣医師の意見を踏まえたうえで、活動内容や頻度を個別に調整。セラピードッグの福祉と活動対象者の安全を両立するため、個々のオーナーの自律的な管理責任を尊重しつつ、必要な指導・確認体制を整備している。

団体設立のきっかけ

2011年、NPO法人日本アニマルセラピー協会の栃木支部としてアニマルセラピー活動を開始。東日本盲導犬協会からキャリアチェンジ犬(盲導犬としての適性を満たさなかったが人と関わる適性を持つ犬)を迎え入れ、専門的な訓練と愛情をもってセラピードッグとして育成し、地域での訪問活動を本格的に始動。同年発生した東日本大震災においては、被災地に赴き、避難所や仮設住宅などを訪問。動物と触れ合うことで被災者の心に寄り添い、精神的なケアを行う活動を展開。

その後もアニマルセラピーの必要性と意義を広く伝えるため、2014年には栃木県鹿沼市に「セラピー犬と触れ合えるカフェ」として「Cafe Maera(カフェ・まいら)」を開設。啓発拠点としての機能を持つこの店舗では、セラピー犬たちとの日常的な触れ合いを通じて、市民がアニマルセラピーを身近に体感できる環境を整える。2016年には上部団体との契約終了に伴い、独自に法人格を取得し、「NPO法人とちぎアニマルセラピー協会」として新たな体制での活動をスタート。以降、動物介在活動・介在療法の専門性を深めつつ、福祉・教育・地域づくりの現場へと活動の幅を広げてきた。

活動内容

▪️セラピードッグとハンドラーの育成

▪️アニマルセラピー活動

・国立病院機構宇都宮病院への定期訪問

・医療的ケア児を受け入れる重症児施設への訪問

刑務所での慰問活動

・不登校児童の孤立を防ぐための「セラピー犬と過ごす居場所カフェ」の提供

・「読書犬活動」の導入など

▪️セラピードッグと触れ合えるカフェ「Cafe Maera」を運営

団体の特徴

「ふれあい」と「教育」「福祉」「更生支援」の融合

こちらの団体は、教育機関でのいじめ予防授業や、読書困難児の支援、不登校児の居場所づくり、さらには刑務所での更生支援活動まで、幅広い分野を横断的にカバーしている。これにより、年齢や状況を問わず、心の課題に寄り添う包括的なアプローチが可能となっている。

 

地域拠点を活かした継続支援の仕組み

セラピードッグと自然にふれあえる直営施設「Cafe Maera」を運営。イベントや訪問活動が「一過性」で終わらず、継続的な支援の場として地域に根づいている点この団体の大きな特徴である。

 

セラピードッグとハンドラーの育成を自前で実施

犬の適性評価、訓練、ハンドラー研修・認定を協会内部で一貫して行う体制が整っており、質の高いセラピーチームを安定して育成・派遣できる点が強み。

 

ニーズに応じた柔軟な活動設計

学校、図書館、医療福祉施設、矯正施設など、対象ごとに活動内容を細かく調整し、現場の職員とも密に連携しています。型にはまらない現場対応力と調整力により、初めて導入する機関でも安心して受け入れられている。

 

発信力と広報基盤の確立

SNSや地域メディアとの連携を通じて活動の見える化を行い、寄付やボランティアの協力につなげる広報体制を確立。地域住民との信頼関係や情報発信力も、活動の持続性に寄与している。

定期イベント

普段の活動の他に地域交流・啓発イベントとして季節のふれあいイベント(Maera主催)春の「桜ドッグラン開放」、夏の「流しそうめん」、秋の「芋煮会ふれあい」など会員・地域住民との交流を深め、動物介在活動の意義を広く発信するイベントを行っている。

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