アニマル・ドネーションでは、皆さまからお預かりした緊急支援基金を10頭以上の多頭飼育崩壊レスキューに入り5頭以上引き取られた団体様へお届けしています。
2026年8月に多頭飼育崩壊現場からレスキューした『新潟動物ネットワーク』さんに、緊急支援基金として9月30日に180,000円をお届けしました。
今回は、レスキューの詳細と基金の使い途について、スタッフの村山さんにお話をうかがいました。
ビニールハウスと鶏小屋、二つに分かれた24頭の群れ
ー多頭飼育崩壊のレスキュー依頼はどこからありましたか?
「近隣からの苦情により自治会長や民生委員からも何とかするよう言われ、飼い主本人が行政に相談されました。また、当団体にも近隣から相談があり、行政と当団体との共同案件として対応することになりました」
ーどのような経緯で多頭飼育崩壊が起きたのでしょうか?
「飼い主は60代女性です。飼い主のビニールハウスと鶏小屋にいる猫に餌をやっているうちに、どんどん増えてしまいました」

蒸し風呂のハウス、餌をねだって出てきた5〜6頭
ー現場の状況を教えてください。
「ビニールハウス内は足の踏み場もないほど雑然と物が散らかり、汚れて不衛生な状態でした。細く空いた入り口からしか風が入らないので、中は蒸し風呂状態。プラスチックトレーにカリカリが残っていました。水飲み桶には水は入っていましたが、いつのものかと思うほど汚れていました。

近くの鶏小屋は入り口が開放してあって、鶏も猫も出入り自由。水と鶏の餌、猫の餌入れと思われる小さな鍋があり、こちらは空っぽ。鶏のフンだらけの中に猫が居ました。猫にもテリトリーがあり、ビニールハウスの群れと鶏小屋の群れがあるのだそうです。
私たちがビニールハウスに到着すると5〜6頭の猫達が出てきて、餌をねだっていました。手持ちのフードを鶏小屋の餌容器とビニールハウスの餌容器に足してきました。
子猫が多く、成猫でも小さい身体のようで、過酷な環境であることがうかがわれました」
尻尾も首も傷ついて。農機具小屋と道路に挟まれた現場
ーレスキュー内容を教えてください。
「ハウスの脇はすぐ道路になっており、よくここの猫が轢かれて死んでいるとのことです。また反対側の隣の建物は農機具小屋となっており、農機具で猫達は尻尾が挟まれたり、首を切ったりと怪我をしているそうです。
捕獲した猫の中に尻尾がちぎれ、ずる剥けになった2頭と、首の下に大怪我を負い皮膚が剥けて血が出ている猫もいました。ちぎれた尻尾は断尾をし、首は縫ってもらいました。

捕獲したのは24頭です。できるだけ保護して里親さんを見つけたいのですが、保護先に限界があり、子猫18頭を保護して成猫6頭はリリースとなりました。

飼い主は経済的に苦しく費用負担は厳しいとのことで、ほとんどを会で負担し、一部のみ気持ちとしていただきました。やむなくリリースした猫達も心配なので、時々スタッフがフードを持参し様子を見に行っております」
ー緊急支援基金はどのように使われましたか?
「不妊去勢手術代、ワクチン、白血病・エイズ検査、便検査、駆虫薬など、里親さんを見つけるための一般検査に加え、怪我の猫の断尾、首の怪我の縫合、保護費などに使わせていただきたいと思います」

ー最後に、支援者の皆様にメッセージをお願いします。
「いつもNDNへのご支援をいただき、誠にありがとうございます。
今回の現場は飼い主がビニールハウスの中で餌やりを続け、どんどん猫を増やしてしまいました。外に出れば道路があり何頭も車に轢かれ亡くなっています。またすぐ近くには農機具小屋もあり、大変危険な環境です。
子猫が多く、今のうちに保護して優しい飼い主さんに繋げ、不幸な環境の猫達を少しでも減らしていけたらと思います。
今回は怪我をした猫も多く、夏の暑さで傷口も悪化するリスクも高く心配しましたが、こちらの支援基金のおかげで、しっかりと治療もできて本当に助かりました。心より感謝申し上げます。これからもどうぞ応援のほどよろしくお願い申し上げます」

「新潟動物ネットワーク」さんは、保護しきれなかった猫のことも気に掛けながら、危険な環境に置かれた命に手を差し伸べていらっしゃいます。活動への皆様の温かいご支援をよろしくお願いいたします。
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