保護団体では、シニア犬猫の譲渡にさまざまな課題を抱えています。

アニドネは、人間の高齢化社会が加速する中、心の支えとなるペットとの共生の機会を拡げることを目指しています。

 

30の認定保護団体における実態および意識に関して、調査を実施いたしましたのでご紹介します。

※調査結果のフルレポートはこちら(PDF)からご覧いただけます。

 

シニアforシニア
一般的に譲渡されづらい高齢の保護犬猫と、年齢を理由に飼い主候補として保護犬猫を迎えられない高齢者のマッチングのこと。通常の保護譲渡と大きく異なる点は、所有権が飼い主に移譲しない「貸与(レンタル)」となり、万が一高齢者が入院や飼育困難な状況になった際には、保護団体が引き取る等のセーフティネット機能を果たすこと。

※本アンケートにおける年齢定義
 – 犬 : シニア=7歳以上、ハイシニア=13歳以上
 – 猫 : シニア=7歳以上、ハイシニア=15歳以上
 – 人 : 高齢者=60歳以上

 

主な調査内容

[1]保護・譲渡の現状
[2]シニアforシニアの実践状況
[3]シニアforシニアを実践している団体の意識

 

[1] 保護・譲渡の現状

シニア犬猫の割合
保護・譲渡いずれも犬は3~5割、猫は1割をシニア以上が占めています。特に犬の保護頭数シェアは半数に迫っており、課題に直面していると推察されます。

高齢者への譲渡
一方で、高齢者への譲渡率は約半数となっており、譲渡が限定されるケースが一定あると見受けられます。

 

保護活動団体の負担
シニア犬猫における経済的負担は相当大きく、犬は20万円以上、猫は10~15万円未満がトップとなりました。

 

[2] シニアforシニアの実践状況

譲渡・貸与件数
アニドネの認定団体のうち、すでに11の団体がシニアforシニアに取り組んでおり、これまでに累計133件のマッチング実績があります(ただし、特定非営利活動法人 猫と人を繋ぐツキネコ北海道(マッチング実績過去約500件)は除く)。
マッチング率としては67%(中央値)となっており、一定の需要がある水準という印象を受けます。

 

譲渡・貸与条件
譲渡・貸与に至るには動物側よりも人側の条件がボトルネックとなっている現状が浮き彫りとなりました。
理由としては人側の周辺条件が不可理由とされる中、人の年齢自体も不可理由とする団体が過半数という結果となりました。

 

保護活動団体の負担
団体側の負担としては、体力面の「貸与後の飼い主支援」がトップ、次いで金銭面となりました。それなりの余力がある団体が取り組んでいると想像できる一方、支援の必要性が伺えます。

 

[3] シニアforシニアを実践している団体の意識

普及効果
シニア犬猫と高齢者の生活の質向上がトップ2となり、数値では測れない効果が期待されます。次いで、飼育放棄や殺処分といった根深い問題にも良い影響を与えるものと考えられています。

 

飼い主の支援策
前述のとおり「貸与後の飼い主支援」が一番の団体負担とされた一方、支援策としては「団体によるシニア飼育相談」が一番必要という結果となりました。また、飼い主を経済的・体力的に支援するサービスも上位に位置しています。

 

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調査結果をご覧になって、皆さまはどう感じられましたか?

今の感覚や意識の変化について、身近な人とぜひ共有していただけたら嬉しいです。

 

フルレポートはこちら(PDF)からご覧いただけます。

 

調査概要

●調査の目的:

・シニア犬猫の譲渡・貸与実態の可視化

・シニア犬猫×シニア飼い主の成立可能性の模索

・上記実現に向けた優良シニア層の参加促進

● 調査時期: 2025年8月28日~9月25日

● 調査方法: オンライン調査

● 調査元 : 公益社団法人アニマル・ドネーション

●調査対象 : アニドネ認定 30保護活動団体(犬:21団体、猫:26団体)

●補足   :  本アンケートにおける年齢定義

– 犬 : シニア=7歳以上、ハイシニア=13歳以上

– 猫 : シニア=7歳以上、ハイシニア=15歳以上

– 人 : 高齢者=60歳以上

本記事の筆者:アニマル・ドネーション 高村美紀

 

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