アニマル・ドネーションでは皆様からお預かりした寄付をお届けする認定基準通過団体へ、定期的に使途や活動報告をうかがって記事にしています。

本記事はアルマさんの活動報告です。
東京は葛飾区にある一戸建てのシェルターにて保護犬猫を引き取り、迎え主さん(新しい里親)へ譲渡して命のバトンを繋げています。最近の活動について代表の竹本さんへうかがいました

絶えることのない保護犬猫たちの引き取り

ー最近の活動内容を聞かせてください。
「現在、シェルターには犬20頭、猫25頭を引き取り、譲渡先を探しています。最近は特に厳しい暑さで、犬の散歩時間の確保が大変です。何とかボランティアスタッフの皆さんの協力を得ながら、毎朝、早朝6時台からスタートして9時までに終了、午後は16~18時に2回の散歩を行なっています。

また、アルマでは毎日のように飼育放棄の相談電話がかかってきます。もちろん全ての子を引き取ることもできませんが、犬猫たちは幸せになってほしくて、そのときに出来る限りのことは何かをいつも思案します。

先週は2ヶ月ぶりに茨城センターから成犬3頭と負傷猫1頭を引き取りました。7月1日に収容されていた子で、過去に同じ潮来市から引き取った犬と似ていたので気になっていました。まだ引き取られていないとのことで引き受けることにしたのです」

9号犬舎はたくさんの保護犬たちがいました

やっとお迎えしたココ、ナッツ、ミルクの女の子3頭

先天性疾患を抱えた子犬の保護と12年

ーセンターからの引き取りは絶えることがありませんね。他にも保護犬猫の近況があれば聞かせてください。

「今、ちょうど一時預かりでシェルターに帰っている保護犬ダッコちゃんを紹介します。この子は12年前、わずか生後2ヶ月で病院前に放棄されていたんです。ダンボールに入れて置かれていたということですが、その後センターへ。歩くことも立つことも出来ない子犬でした。

収容時、乳歯は全て生えそろっていて、体重660グラムのまだ生後2~3ヶ月ほど。
センター収容時は腸の中が空っぽで(後のレントゲン検査で判明)、頭部は背中につくほどに反り返り、明らかに脳に何か問題であるであろうことが推測されました」

「自力で立つことも出来ないので、このような体勢でずっと横になっていました。
後足の筋肉はなくペラペラで、前足はわりと動いていますが、頭は小刻みに揺れていました」

「おそらく小脳障がい、それも重度ではないかと病院での診断。1週間のステロイドと脳に効く抗生剤の投与で経過を見ましたが、状態はあまり変わりません。

食欲はあったので1週間後には体重880グラムになったのが救いでした。
自力で排泄も出来ますが、排泄したあとに寝たままの姿勢でぐるぐるとシートの上を回ってしまうので、朝昼夜、夜中、朝方と介助が必要で、当時の私の寝不足の原因になるほどでした。

それでもダックスらしい可愛いお顔の女の子。当時はこれから少しでも良くなるのか、無事に成長するのか、寿命がどれくらいなのか・・・全く分からない状況でした。


首が後ろに反ってしまうので、上手にご飯を食べたりお水を飲んだりしないと気管に入ってしまう危険もありました。子犬らしい、可愛い仕草もするようになっていたので、なんとか立てるようになって、この子の生活の助けにならないかと奇跡を願いながら、いつも抱っこ、抱っこしていることから”ダッコちゃん”と名付けました」

「それからようやく1歳になってMRI検査を受けられました。結果は、小脳に先天的な疾患が判明。さらに、脳梁と呼ばれている箇所も正常な脳よりも薄く、脳の形状も横長ではなく、縦長になっていて空洞も見られました。このまま脳に問題が起こらなければ、今の状態のまま、生きることが出来ます。
小脳の障がいによる運動機能の回復(普通に歩けるようになる等)は厳しいかと思いますが、今、立つことが出来たり、うさぎ跳びのように前進する、といったことは、今後、身体を支える筋肉がもっとしっかりしたら、より安定するかもしれないと言われました。また、脳梁形成不全による遺伝子病(ライソゾーム病)の疑いも可能性はゼロではなく、その場合は病気が進行するため、経過をチェックしながら成長を見守っていました」 

久しぶりにダッコちゃんとの3日間

「そんな脳疾患を抱えるダッコちゃんでしたが、やがて、シニアのダックス犬を引き取られていた愛あるご家庭と縁つながり卒業していきました。そのダッコちゃんが今、12歳を目前に、ご主人の出張でアルマのシェアハウスへ一時的に帰ってきました。以前と変わらず、強気で可愛らしくて。たくさんの試練を乗り越え、パパとママの深い愛情をたくさん受け、とても元気そうです」

「何度か癲癇発作を起こしてから、後足がうまく使えなくなったそう。それでも前足で移動もできて、思いのほか、アクティヴなダッコちゃんでした」

「これは迎え主さんのSNSでこの春に公開された写真なのですが、一緒に暮らす他犬6頭とともにドッグラン付きの宿泊に行かれたり、アルマのフリマに来てくださったりといろんなお出かけを楽しんでいます。芝生の上をぐらつきながらも楽しそうに駆けるのを『ダッコダンス』と名付け、あたたかく見守られる姿にダッコちゃんへの深い愛を感じます」

「そして、SNSではダッコちゃんが発作を起こしたと投稿すると、てんかんに効くフードやサプリの情報などダッコちゃんを応援してくれるたくさんのフォロワーさんに囲まれる様子も。何かあればすぐに病院へといつも適切な対処でダッコちゃんの健康を見守り、他の子たちとともに楽しい毎日を送っているのが垣間見られます」

「家族で季節の行事も楽しみ、愛くるしい笑顔でカメラ目線をしてくれるダッコちゃん。この秋で12歳になるなんて保護当時の不安を思い出すと、とても感慨深いものがあります。いつまでも元気でいてほしいと心から願っています」

一般の飼い主だけでなく、行政や警察からの相談にも応じながら、毎日保護犬猫たちの命と向き合うアルマさん。譲渡した後も、迎え主さんとのご縁を大切に、変わらず卒業犬たちを見守る姿勢に頭が下がる思いです。

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