2026/5/27(水曜)、公益社団法人アニマル・ドネーション認定保護団体向けの学びの場「アニドネカレッジ」、第5回を開催しました。
第5回目のテーマは「認定団体同士で話そう会」。
これまでのアニドネカレッジでは、外部講師の方をお招きした講義や、認定団体の代表者に事例共有をいただいたりしながら開催をして参りました。
第5回目では、今までの講義形式とはガラッと趣向を変えて学びを進めることにチャレンジしました!
講義形式ではなく、認定団体同士が直接対話できるディスカッション形式で開催。
認定団体同士がお互いの活動やお悩み事を共有し、解決策に向けての工夫やヒントを得ることを目的としました。
団体さんには事前アンケートで、今抱える課題や関心ごとをヒアリング。その内容をもとにグループ分けを行いました。
認定団体さんへのヒアリングから生まれた5つのテーマ
アンケートを使った事前のヒアリングでは、団体から現在直面している課題や相談したい複数のテーマについて教えていただきました。
その内容をもとに、今回は最も関心が高かった以下5つのテーマごとにグループを編成しました。
- ① 保護現場や譲渡について
- ② 組織運営について
- ③ 行政・地域連携について
- ④ 寄付の集め方について
- ⑤ SNS・Webでの情報発信について
団体さんが選んだ最も関心の高いテーマに参加できるようにブレイクアウトルームを設定し、ディスカッションを行っていただきました。
各グループ内では選んだテーマに沿って
- 各団体の課題や悩みの共有
- 解決に向けたアイデアや要望
- 今後のアニドネカレッジで扱ってほしいテーマ
について話し合いました。
認定団体さんの活動地域や活動内容はさまざまですが、話し始めると「実はうちの団体も同じことで悩んでいました!」「どこも課題は同じなんですね!」という共感の声が多く聞かれました。

各ディスカッションから見えた共通課題
ディスカッション後は、各グループの代表者が発表を行ってくださいました。
テーマは異なっていても、団体運営に共通する悩みや課題が数多く共有されました。
保護現場や譲渡について
保護譲渡についてディスカッションしたグループでは、「どこまで受け入れるべきか」という保護の線引きの難しさについて多くの声が上がりました。
限られた人員や資金のなかで活動を続けるためには、他団体や地域との連携、役割分担も重要であることが改めて確認されました。
また、日々多くの保護依頼が来る中で、出来るだけ多く受け入れてあげたいという想いで葛藤されているというお声も上がりました。
組織運営について
組織運営グループでは、事務作業や管理業務が特定の個人に集中している現状への不安が共有されました。
代表者や一部スタッフに負担が偏らない体制づくりや、将来を見据えた組織基盤の強化が共通の課題として挙げられました。
また、組織の2代目問題という大きなテーマについても話し合いが行われました。
団体さんによってボランティアさんの人数や働き方も異なる中で、組織が円滑に良い状態で活動できるような工夫をしている様子が伝わりました。
行政・地域連携について
行政連携グループでは、地域格差という大きな課題があり、自治体ごとで保護活動への理解や取り組みの差が大きいことが話題になりました。
地域によって支援体制や連携の進み具合に差があるからこそ、全国の事例を共有できる場の必要性が改めて認識されました。
助成金を出してもらうための働きかけや、行政と連携するための工夫にについて具体的な事例共有があったりと活発なディスカッションが行われました。
寄付の集め方について
寄付グループでは、安定した活動を支えるための継続的な寄付の確保が大きなテーマとなりました。
また、寄付に頼るだけではなく、事業での売り上げやスポンサー、マンスリーサポーターなど、安定した資金を得るための取り組みについて各団体さんが積極的にシェアをしてくださいました。
企業スポンサーとの連携や助成金制度の活用についても情報交換が行われたほか、アニドネを通した補助金や助成金のさらなる拡充を望む声も上がりました。
SNS・ウェブでの情報発信
情報発信についてディスカッションしたグループでは、主にInstagramでの発信について、更新頻度を維持する難しさや担当者への負担集中が大きな課題として挙げられました。
広報としてSNSが持つ役割の大きさを理解しつつも、日々の保護活動の中で優先順位を高めることの難しさや
発信する際のルール決め、どこまでコメントに対応すべきか、など運用内容についての詳細を認定団体さん同士で相談し合える時間となりました。
成功事例から学ぶ
後半では、認定団体さんによる事例共有も行われました。
新潟動物ネットワークの岡田さんからは、行政との連携事例についてご紹介いただきました。
25年間にわたる活動のなかで、年間1,000頭のTNR、500頭の譲渡を行う規模へと発展してきた背景には、行政との継続的な情報共有と役割分担があります。
多頭飼育崩壊案件への対応や、新潟市動物愛護センター内での不妊手術専門病院設立など、行政と民間団体が協力することで実現できた取り組みは、参加団体にとって大きな学びとなりました。
しあわせにゃん家の渡辺さんからは、SNS運営についての実践事例をご紹介いただきました。
現在約4万5千人のフォロワーを持つアカウント運営のなかで大切にしているのは、「毎日発信を続けること」「活動の透明性を高めること」「誠実に伝えること」。
特別なテクニックよりも、日々の積み重ねが信頼につながるというお話は、多くの参加者の参考になりました。

対話から生まれた学び
今回は初めての試みとなりましたが、開催後アンケートでは
「いつもの勉強会も良いですが他団体さんとの繋がりは大きな価値がありました」「同じ悩みを持つ団体さんの生の声が聞けてよかった」「他の方も試行錯誤しながら頑張っていることが知れてよかった」
など前向きな声をたくさん頂きました。
講義形式では得られない、「同じ立場で頑張る団体さんだからこそ積極的に意見交換できる場所」が生まれた時間となりました。
おわりに
同じアニドネの認定団体として、安心感と信頼感を持って交流できることがアニドネカレッジの大きな特徴でもあります。
参加してくださった認定団体の皆さんが率直に悩みを共有し、お互いの経験から学び合う姿から、認定団体さん同士のネットワークの可能性を感じる時間となりました。
今後も認定団体さん同士が、コミュニケーションを積極的に取ることができるシェア会を設定していきたいと考えております。
今回共有いただいた課題やご要望は、今後のアニドネカレッジのテーマづくりにも活かしていきます。
次回のアニドネカレッジは6月24日開催予定です。テーマは「地域に根付いた活動」。
これからもアニドネカレッジを通して認定団体同士がつながり、学び合える場づくりを続けてまいります。そして、それぞれの現場で得られた知見を共有しながら、日本の動物福祉向上に役立てていきたいと思います。

