アニマル・ドネーションでは、皆さまからお預かりした緊急支援基金を10頭以上の多頭飼育崩壊レスキューに入り5頭以上引き取られた団体様へお届けしています。

2026年4月から5月にかけて、多頭飼育崩壊現場からレスキューした『新潟動物ネットワーク』さんに、緊急支援基金として6月30日に110,000円をお届けしました。

今回は、レスキューの詳細と基金の使い途について、スタッフの永井さんにお話をうかがいました。

1頭の脱走と妊娠、家族の病気で手術費用を工面できず

ー多頭飼育崩壊のレスキュー依頼はどこからありましたか?

「新潟市の愛護センターからの協働依頼でした」

ーどのような経緯で多頭飼育崩壊が起きたのでしょうか?

「最初に貰って来た1頭が脱走して妊娠して帰ってきましたが、家族の病気により不妊去勢手術費用を工面できず妊娠を放置してしまいました。出産を繰り返して多頭飼育崩壊が起こりました。

また、他の1頭が脱走し戻ってきた時に耳ダニや回虫の寄生虫を持ち込み、動物病院にかけることもできず他の猫に寄生し現在に至ります。

飼い主は80代の母親、50代の兄、50代の弟の3人暮らしです。母と兄は病気で、兄は週3日午前中だけのアルバイト。50代の次男だけがフルタイムで働いていますが、公的なものは一切受給しておらず、手術費用を出せる余裕がないとのことでした」

全頭が酷い耳ダニ、捕獲器内のシーツに血が飛び散るほどの痒み

ー現場の状況を教えてください。

「初日訪問時、床はきれいに掃除されていましたが、頭数が多いので尿のアンモニア臭がとても酷い状態でした。

アンモニア臭がひどい現場

成猫は一番年上でも5歳。全頭かなり人馴れしているので、頭数を減らすためにも里親を探しやすい状況です。メス11頭のうち1頭が3頭を流産、他に4頭が21頭を妊娠中でした。

全頭が酷い耳ダニで、猛烈な痒さのため後ろ足で耳を何度も何度も掻いていました。不妊去勢手術のあと耳をカットするのですが、カットした場所を掻きむしるので、捕獲器内のシーツに血が飛び散りました。どれだけの強い痒みがあったのかと、痛ましい思いでした」

耳の中の様子。全頭がひどい耳ダニでした

ーレスキュー内容を教えてください。

「全頭数36頭のうち、TNRで当事者宅へ戻す猫が18頭、NDNで11頭を保護、愛護センターが子猫7頭を保護しました」

捕獲時のようす

何もしなければ60頭近くに、未然に防ぐことができた

ー緊急支援基金はどのように使われましたか?

「不妊去勢手術、ワクチン、ウイルス検査、保護に伴う猫たちの餌代、砂代に使わせていただきました。全頭が酷い耳ダニだったので治療薬を処方しました。こちらも支援金を使わせていただきました」


ー最後に、支援者の皆様にメッセージをお願いします。

「いつもご支援いただきありがとうございます。猫に愛情があっても残念ながら諸事情により病院に連れて行けない猫たちがいて、何もしなければ家の中に60頭近い猫たちで溢れることになっている所でしたが、おかげさまで未然に防ぐことができました。

まだまだ隠れた多頭崩壊が多々あり、日々活動に奔走しておりますが、緊急ご支援のお陰で大変助かっております。今後ともご支援宜しく願い申し上げます」

保護した「まるこ」

新潟動物ネットワーク」さんは、愛護センターと協働しながら、多頭飼育崩壊の早期発見・早期対応に取り組んでいます。活動への皆様の温かいご支援をよろしくお願いいたします。

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