今回は、今年からアニドネの認定団体となった、「特定非営利活動法人どうぶつ弁護団」さんの日々の活動と、セミナー開催団体様募集のご案内についてご紹介します。

動物たちの最後の砦。具体的な「3つの活動」

「言葉を話せない動物たちの代わりに、法律の力を使って彼らを護る」どうぶつ弁護団さん。具体的にどのような活動をしているのか、大きく3つの柱をご紹介します。

1. 皆様からの声をしっかり受け止める「通報窓口」

「近所で虐待されているかもしれない犬がいる」「多頭飼育で猫たちが危険な状態にある」「SNSにこんな虐待動画があがっている」といった、市民の皆様からの情報提供を受け付けています。 なんと、この窓口には3ヶ月間で50件から、多い時で100件ほどの情報が寄せられます。どうぶつ弁護団の皆さんは、ひとつひとつの命を救うため、寄せられた全ての通報にしっかりと目を通し、状況を確認しています。

「寄せられた情報から、いつ、どこで、誰がどのような虐待を行っているかという事実関係や証拠を、獣医師や弁護士の専門的な視点で慎重に確認しています。たしかに、凄惨な写真や動画を日常的に見るのは精神的に辛い作業です。でも、被害を受けた動物たちは自分で警察に駆け込むことも、病院へ行くこともできません。だからこそ、私たちが彼らの代弁者として感情を抑え、目の前のSOSに対して誠実かつ愚直に向き合い続けていく必要があると思っています」

2. 法律の力で動く「刑事告発・行政処分等の求め」

寄せられた情報を元に「これは虐待だ」「早急な対応が必要だ」と判断した場合、警察や行政に対して厳正な対処を求める法的な手続きを行います。実際に、どうぶつ弁護団の告発が契機になり有罪判決が出されたケースも複数あります。例えば、自作の空気銃で猫に怪我をさせた事案や、劣悪な環境での多頭飼育崩壊事案など、プロが介入することで、声なき動物たちの被害が「犯罪」として裁かれています。 2025年には、66頭の猫の多頭飼育崩壊のケースの刑事告発や、アニマルカフェへの改善申出を行うなど、現在進行形で様々なケースに立ち向かっています。

奈良地方裁判所葛城支部にて 告発事件について取材を受けるどうぶつ弁護団岸本理事

「一番の壁は『証拠集め』です。動物は自ら被害を語れないため、証拠が不十分だと警察に動いてもらうのがとても困難です。しかし、獣医師が被害写真などから『これは意図的な虐待だ』と専門的知見に基づく参考意見を述べ、弁護士が断片的な情報を整理することで、状況を正確に把握することができます。専門家がタッグを組んで地道に立件へのハードルを越えることで、『動物虐待について警察は動いてくれない』という社会のイメージを変え、確実な処罰と将来の虐待抑止へとつなげていきたいと思います」

3. 市民の皆さんと一緒に護るための「啓発活動」

動物虐待をなくすためには、弁護士、獣医師の専門家だけでなく、私たち一般市民の「気づく力」や「正しい知識」が欠かせません。そのため、どうぶつ弁護団では、賛助会員さん向けに定期的なオンラインセミナーや座談会の開催、犬猫譲渡会でのパネル展示、市民シンポジウムの開催など、市民の皆様の力を借りられるよう、広く社会へ呼びかける啓発活動にも力を入れています。

「現在、インターネットやSNS等で残酷な動物虐待動画が拡散されていて、どうぶつ弁護団に寄せられる通報も虐待動画に関するものが3分の1を占めます。日本の現行法では動物虐待動画の投稿や拡散そのものを直接取り締まる法律がなく、野放しに近い状態にあるという深刻な課題があります。シンポジウムでは、専門家を交えて海外の法制度との比較などをしながら、動画規制の必要性について議論しました。参加された方々からは『表現の自由が壁になることに驚いた』『“動物はモノではない”という法改正について考えたい』『自分にもできることがあると思えた』といった感想が多数寄せられ、市民の皆さまと共に解決への道筋を考える大きな一歩になりました」

どうぶつ弁護団さんから嬉しいお知らせ:セミナーの講師を無料で派遣!主催団体様を募集

啓発活動の一環として、どうぶつ弁護団さんは、動物福祉や法律の正しい知識を届けるため、どうぶつ弁護団メンバー(弁護士・獣医師)をセミナーの講師として無料で派遣する取り組みを開始しました。

「地域の保護活動のメンバーで、動物愛護法について勉強したい」「行政機関と(または保護活動者と)どのように付き合うのが良いのかヒントが欲しい」 「虐待を見つけた時、まずは何をすればいいのか、どう通報すればいいか知りたい」

そんな団体様がいらっしゃいましたら、ぜひご相談ください!

  • 講師料:無料
  • ご負担いただくもの:原則として(日帰り圏内であれば)交通費の実費のみ
  • 対象:動物保護団体、市民団体、地域の自治会やボランティアグループから行政機関まで、全国どこでもどなたでも!ご参加者の人数は問いません。

プロの法律家や獣医師から直接お話を聞ける大変貴重なチャンスです。「うちの団体でもやってみたい!」という方は、こちらのお問い合わせフォームからどうぶつ弁護団さんへお気軽にご連絡くださいね。

これからも、一緒に動物たちを護る輪を

どうぶつ弁護団さんのように、専門知識を使って動物たちを助ける活動も、皆様からのご寄付や「知る」という形での応援があってこそ成り立っています。

ぜひこれからも、動物たちの明るい未来のために、一緒に学び、応援していただけると嬉しいです

(最後に:ご理解のお願い)

※掲載の文章・写真はアニマル・ドネーションが許可を得て掲載しております。無断転載はお控えください。

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