まっすぐな目

To:チョコ

From:ぴこ

チョコちゃんは、2年前の極寒の2月、 私が徒歩で足早に勤務先からの帰宅中に外で出会ったねこです。 私が、足を止めて見つけると ジッと私を見つめて、目が合いました。 とても真剣な目で私を見つめていました。 いつかのこのような出会いの時にと思い、鞄に入れていたちゅーるを差し出すと… 手でちゅーるを猫パンチする仕草をしたものの、食べてくれました。 痩せてはないけど、まだ正猫ほど大きくない子供ねこ。 このまま連れて帰りたいけど、家には保護した犬猫が数頭いて、家族の賛成も必要です。 が、そんなこと考えている事はできませんでした。 もう会えないかもしれません。 目の前の道路で、息絶えているかもしれません。 保護を試みるも、そう簡単にはいきませんでした。 手ぶらで帰宅しました。 次の日の晩、また仕事帰りに立ち寄ると、もういませんでした。 諦められず、近所の方に聞こうと辺りを見回すと、出会った場所のとあるお宅の前に、器に入ったペットフードが置かれておりました。 そこで、夜な夜なピンポンを押し、出てこられた女性へ猫をしらないか聞くと… ちょうど今日、不妊手術をするために病院にお泊まりということが判明! 翌日帰ってくるとのことでしたが、新しい飼い主は見つからず、地域猫としてリリースすると聞き、 私が預かることになり、 今は我が家の大切なパートナーの1人です。 今も、出会った時と同じ 真剣な目で私を見つめ、 甘えてきます。 かまって欲しくて仕方ないようです。 私は幸せです。 この子を幸せにするつもりが、 逆です。