琴海💖大好きだよ
To:琴海
From:小川沙希

琴海は冷たいコンクリートの檻の中にポツンと座っていました。 期限が来てもお迎えがなく、明日は殺処分という日に家族にしたいと申し出て我が家の一員になりました。推定年齢5歳…ドーベルマン、成犬なのに16㎏のガリガリの女の子でした。 保健所から譲渡される時に職員さんが「ドーベルマンはこの犬が埼玉県では初めての譲渡なんです。今までは危険犬種として譲渡から外していましたが、あなたを信じて譲渡します。2度と可哀想な思いをさせないでください。」そう言われました。 初めての大型犬飼育がドーベルマン!みんな驚きましたが家族みんなで喜んで迎えました。 琴海はどこに行くにもくっついて歩き、こたつが大好きな子でした。チビッ子とも仲良く遊べるし、お散歩の時にグイグイ引っ張る以外は本当に良い子でした。 なぜこんなに良い子が棄てられたのか?不思議で仕方ありません。と同時に「棄ててくれてありがとう❗」と元飼い主に何度心の中で叫んだか(笑) 毎日笑いの中で生活しました。 ドキドキしながら初めてドッグランに行ったり、ドッグカフェや海に山、家族でお泊まりに行ったりと楽しい日々は過ぎて行きました。愉しい時は一緒に笑い、悲しい時は隣に寄り添ってくれて…泣いていると頬を大きな舌でベロンと舐めてくれました。 寝る時も図々しくグイグイ押して寝床を確保するんですw。それでも可愛いくて抱きしめちゃうんです~ ある日、なんとなく元気がないと病院に行きました。その日から10日間毎日検査に通いました。そして体内リンパ腫の診断が下されました。その時にはもう立ち上がることも出来ませんでした。「朝、命があったらセカンドを取ろう!」翌朝、生きてる琴海を連れて遠方の病院に行き「もう一度ランで走らせたい!もう一度ごはんをおなかいっぱい食べさせたい!」そう医師に伝えビタミンCの点滴治療に入りました。効果はすぐに現れランで走り、ごはんもパクパクの日々が戻りました。喜んだのも束の間…門脈シャントが見つかり脳症を起こしてしまいました。家族のことも自分の名前もわからなくなり噛みつく日々が続きました。食事療法で脳症が治まり、病気を抱えながらも平穏な日々が戻りX'masパーティーの準備中に倒れジングルベルが流れる中、静かに空に帰って行きました。 今も「琴海さんに逢いたいなぁ~」と思ってしまいます。 生まれ代わってまた我が家に来てね🎵 待ってるよ!