キセキ
To:ルーク
From:木村由季

人が大好きなルークは、通りすがる全ての人にご挨拶します。ある日、いつもと違うルートでお散歩をしていたら、いつものように通りすがりの人にご挨拶しました。今回は長めでした。その人は、かゎいぃですね、と言いながら、しゃがんでナデナデして、その内、うんうん、そうなのね、なるほどね、わかったわかった。と微笑みながらルークに話しかけてくれてました。しばらくすると、ふと立ち上がり、私に、「急にこんなこと言ったらビックリするでしょうけど。この子(ルーク)が、貴女に伝えたいことがあるって。聞いてくれますか?」と言いました。もちろん、はい、と答えた私。続けてその人は、「ネコ好きのママが、なんでぼくに逢いに来たか教えたいって。貴女、お母さま亡くして3年経つんですってね?(←ぇ?!なんで知ってるの?!)お母様は、あなたの事が心配だから一緒にいたかったけど、亡くなってから3年でそばにはいられなくなるから、3年経つ前に、この子(ルーク)に、お願いしに行ったんですって?娘が迎えに来るから待っててね、って。この子、こんなにいい子でかゎいぃのに5ヶ月もショップにいたんですってね。ママが迎えに来る前に3回も契約したんですって。1回目は、その家族に動物アレルギーが発覚して破棄。2回目は、実家の親が倒れて介護で規制しなくてはならなくて破棄。3回目は転勤が急に決まって破棄。たくさんの契約の壁を乗り越えてママを待ってたって。途中、なかなか迎えにこなくて不安になったけど、お母様と約束したから待ってたって。この子、仲間より先に、まず色んな人に挨拶するでしょ?自分の伝えたいことをママに伝えられる人を探してるのよ。それと、ママが寂しくないように色んな人と触れ合ってほしいんだって。お母様亡くなって3年経ってから、貴女のまわりで大きな鳥が遊びに来たりしない?その鳥は貴女のお母様ですって。たまに様子見に来てるんですって。それと、飛んであちこち行きたいらしぃわよ。だから、いつでもそばにいるし、この子もいるから大丈夫、安心しなさい、って。」亡くなって4年経ちますが、本当に大きな鳥が遊びに来たり旋回しています。母がそばにいることを教えてくれたルーク、寂しくないように、笑顔が絶えないように、うちにきてくれたこと、それを伝えてくれた女性、ルークを通して知り合えた全ての人達に、本当にありがとうございます。と伝えたいです。