犬とのささやかな日々

To:リアン

From:ともこ

私と犬との出会いは、高校生の時。あれから、二十数年が経ち、私は、障害のある小学生の息子の育児、介助の日々。 実家で可愛がっていた犬が亡くなり、両親は、買い物やちょっとした用事で出かける以外は、家に篭もりがちになっていました。 すれ違う犬を見るたびに、『もう少し若ければ・・・でも、もう犬は体力的にも飼えない』という両親。 犬のいない暮らしも楽だけど、何かあれば、私が最後まで、犬のお世話をするという約束で、県外のブリーダーさんまで、犬を見に行きました。 それは、犬が亡くなってから5年経った2018年の冬のことでした。 まだまだ、犬は、雄犬で、まだまだ、ヤンチャですが、 私の息子も、飛びついて歓迎してくれる犬にビックリしながらも、とても嬉しいようです。しゃべれない代わりに、いつでも、しっぽをふり、溢れる『大好き』な気持ちを真っ直ぐに伝えてくれるのは、本当に嬉しいものです。 週に1回は、息子も一緒に散歩に行くようになり、追いかけっこをしたり、何気なく歩いていた道も、犬との散歩になると、楽しいものです。 このコロナ禍でも、散歩に行くのが、良いリフレッシュです。マスク越しでも、散歩で会う飼い主さんとの会話は、日々の何気ないことですが、両親の良い刺激になっています。 そして、そばに、そっと、くっついて座る犬に、癒される日々です。まるで、『今日もみんな、無事、家に帰ってきたね。僕も安心したよ。』と言ってるかのようです。 コロナ禍で、いつ、感染して、隔離された生活になってしまうかもという不安の毎日ですが、だからこそ、日々、犬の側にいられる幸せを感じています。