娘へ
To:ナナ
From:ぽん

初めて会った日のこと覚えていますか? 七夕の日、ふと立ち寄ったペットショップの片隅にまだ生まれて2ヶ月足らず体重1.5キロ程の小さなあなたがいました。 人にあまり興味がない様子で、黙々と遊んでいる姿が自分の幼い頃と重なりすっかり釘付けになってしまいました。 抱っこさせてもらったあなたは震えて弱々しい印象。この子は私が守らなくてはと思ったのです。 ペットショップで命を買うことへの抵抗や共働きで子犬を育てられるのかという不安もありましたが、一週間後には我が家にあなたを迎えていました。 季節は7月だったこととハチ公の様な忠犬にとの願いを込めてナナと名付け、私たちはパパとママになりました。 そうしてスタートした子犬育て。しばらくは下痢や嘔吐が頻繁で心配な毎日。薬を飲ませるのに四苦八苦。けれど病院の先生たちは優しくて、すっかり病院大好きになっちゃったね! 体調が落ち着くとしつけで悩まされました。予め育犬本で勉強していましたが、いざ始まると予想外のことばかり!トイレやコマンドはすぐ覚えたものの、甘噛みが激しく他の子に会うと吠えまくり叱れば逆ギレ、外では中々歩かないのに家では大運動会…パパと育犬方針で対立するしで育犬ノイローゼになりかけました。 仕方なく社会化合宿に一週間。寂しかったけどすっかりと落ち着いて帰ってきたナナを見て、犬同士でしか学べないこともあるのだと私たちも勉強になりました。 我が家に来てから8ヶ月、日々の色々な場面でママやパパに似てるなぁと感じることがよくあります。その度に私が産んだのかなぁと思うくらい(笑)ナナは私たちの大切な愛娘、宝物です。 もうじき一歳のお誕生日ですね。ナナと着物を着て写真を撮るのがママの夢です。ナナの夢は何かなぁ? そうして育犬が落ち着いたら孫の顔も見たいな。素敵なお婿さんに出会えるといいね! こんなこと想像したくないけれど、あっという間に私たちの年齢を追い越して、虹の橋を渡る日が来るのでしょう。考えると苦しく涙が溢れます。少しでも健康で長生きして下さい。 その日までいっぱい思い出作って、楽しく笑って過ごそうね!これからもよろしく!