奇跡をありがとう

To:トト・グルコサミン

From:チィパッパ

保護した猫がいた。 貰い手もなく我が家の猫となり、子猫を産み家族となった。 オスなのに常に子の世話をする子煩悩な父「グル」 そしてお父さん子の娘「トト」 その二匹の奇跡の確率の話をします。 トトは2歳になってすぐのある日突然に下半身麻痺になった。 原因不明で大きな病院で検査した結果 とても珍しい、その病院ですら前例のない 骨髄内に腫瘍ができ、そこからの骨髄軟化症。 世界的にも珍しい原因で発症から一週間で亡くなりました。 病院側からの献体の要請を受け入れ、少しでも同じ病の子を助けるためにトトのデータと骨髄は病院に預けました。 そこからのグル3歳にて突然の「白血病キャリア」が発覚。 絶望から絶望へ、また既に成猫である事と完全室内飼育の状況からの「持続感染」と告げられました。 成猫による持続感染の治療法はなく、ただ運命をまつのみという残酷な結果で幸いな事は発症だけは、していない事でした。 他の猫達よりも短い寿命と告げられたグルは大好きな残った家族猫からの感染予防の為の隔離をされました。 毎晩、寂しい辛いと大声で鳴いては閉鎖された扉に体当たりしました。 どれだけ本を調べてもネットを見ても、治療法はありませんでした。ただ「ストレスが発症の引き金であり、発症したら苦しんで死ぬ」それだけでした。 それでもあがきました。餌を変えエアコンを24時間つけて室温を調節しサプリメントを気休めに与え、毎日体重や腫瘍ができていないか確認して記録をつけました。 発覚してからの7か月後、再度のウィルス検査を受けました。 そこで奇跡が起きました。先生からも「奇跡です」と。 グルからウィルスが消えていました。 確実に検査キットでは以前は陽性と出ていたウィルス反応が綺麗に消えていたのです。 先生は「稀に奇跡を起こす子が確実にいる中で、この子の頑張りで奇跡が起こりました。もう大丈夫です」 私たち家族は泣きました。その奇跡に感謝しました。 奇跡的な確率で亡くなったトト、奇跡的な確率で元気になったグル。我が家は奇跡のオンパレードでした。 今はウィルスが消えて隔離の必要性がなくなったグルはみんなと一緒にまったりと暮らしています。 どうか我が家に来て少しでも良かったと思ってくれたら幸いです。どの子もどうか長生きして欲しいと…もう奇跡はコリゴリです。猫の命・愛は凄いと教えてくれてありがとう。