生きることを見守る幸せ

To:フラン

From:ゆうこ

我が家には2匹の犬、16歳エース(ミニチュアダックスフント)と6歳フラン(ゴールデンレトリーバー)がいます。 エースはクールな顔でも人の気持ちを察し、寄り添ってくれ、 フランは常に笑顔、身体の中いっぱいに愛が詰まっていてるような優しい子、その愛を誰にでも振りまきます。 3月コロナ禍と共に突然、フランの身体にやってきた難病。 最近元気ないなぁ、笑顔が出ないなぁと感じ、病院に行っても特に問題無し、病名に元気消失と書かれ帰宅した翌日、発症しました。 嘔吐が続き、液状のものや胃液まで吐き、ヨダレも出続ける。呼吸が荒く、身体を動かしたくても足が出ない、立ったまま動けないという状態。もちろんトイレまで行かれず…。 フランも私達も何が起きているのかわからないまま状態は日に日に悪くなり、連日点滴、疑われる病気の検査を行いました。症状が酷いので、10日後に出る結果を待たずに投薬へ。薬の効果があり一命を取りとめました。 病名は「重症筋無力症」 免疫の病気なので狂犬病予防接種も不可、役所に「狂犬病予防注射猶予証」なる書類を提出します。 後に「脳腫瘍」を併発…右旋回を続けることと視力も一点以外見えない状態からの判断です。 自粛期間中でもあり、フランのため家族一丸となり、お互いに感謝の気持ちを表すようになりました。 大型犬が全く動けない時の通院の大変さ、家でも吐き気止めの注射を打つことになったり、フランに危険が無いよう見守るグッズを準備、エースも老犬のため目が見えないので、2匹がぶつからないように部屋の工夫をしたり、皆でよく頭も使いました。 それでも様々なきっかけから5月と10月に命の危機に直面しました。その都度、諦めかけてしまいましたが、フラン自身が今ある力を振り絞って生きることを教えてくれました。 色々なサプリや薬の調整により、2つの病気自体は消えないものの、現在は信じられないほど落ち着き、食欲もあります。 フランが元気になると家族も明るくなります。 毎日朝には、5種類、8錠+1/4錠の薬を飲みます。 毎朝、この小さなかけらの様な薬さえも飲まないと生きられないことを感じ、ただこの命が燃え尽きるまで大切に見守りたい、それこそが幸せです。 私達がいくら返そうとしても追いつかない程の愛を既に受け取っています。犬達には感謝しかありません。 「命の重さはみな同じ」が身に染みます。