ラッキーのおかげだよ!
To:ラッキー
From:五十嵐信江

今から16年前、生後2ヶ月でやってきた秋田犬のラッキー。 我が家では、犬は番犬で外で飼うものだと思っていました。 夏の暑い日も、冬の寒い日でも、ラッキーは外で飼われていました。 10歳を過ぎた頃、生理が長くなり、食欲もなくなってきました。 獣医へ行った時には、手術は出来ない。と言われました。 病名は 膣蓄膿症 できることは何でもやってやりたくて 毎日獣医へ行き注射をうち、高カロリー高タンパクのご飯を食べさていました。 その甲斐があったのかラッキーはみるみる元気になり散歩に行けるまでに回復しました。 その元気な時に手術をしていたらと思うこともあります。 しかし、2週間が経った頃から、また出血し始め、みるみる具合が悪くなっていきました。 歩いて乗れた車にも乗れなくなり 介護のホルダーを着けて 毎日獣医へ行き、3本から5本の注射をうち、 飲み薬をもらうが、飲めなくなり。 自分で、オシッコもできなくなりオムツをして3時間おきの寝返り。 好きなおやつも食べれない、、、 獣医でも、注射がもう限界と言われました。 しかし、私は1日でも長くいきて欲しい!! こんなに手を尽くしてるんだ!と、、、 これは、私のエゴです。 走る事も出来ない、ご飯も食べれない、水さえも飲めない。 このまま生きていて、ラッキーは幸せなのか!? だけど!! 葛藤していました。 そんな私をラッキーは見透かしているような目で見つめていました。 翌日の朝、ラッキーは亡くなりました。 その後、何を見ても、何を食べても何も感じなくなり、感情がなくなりました。 そんな時、家族が開けた窓の風に運ばれてラッキーの毛玉がコロコロと転がってきたのをみて、初めて我が家へやってきたラッキーを思い出し、やっと泣けました。 何時間も泣きました。 ラッキーが私に教えてくれた事を無駄にしたくないと思い 秋田犬をまた飼いました。 その後、2頭の保護犬を迎え、翌年、交差点の真ん中でガタガタ震えながら泣いていた子猫を我が家へ迎えました。 ラッキーが教えてくれた事を私が生きてる限り 恩返しをしていきたいと思います。 ありがとう!ラッキー!!