映画関係者からのコメント
新津ちせちゃん:主人公・サヤカ役
『ルーと一緒に暮らした毎日は、とっても楽しかったです!
ルーはお散歩が大好きで、いっぱい歩いたり走ったりしました。もっと仲良くなりたくて、犬についての本を読んだりもしました。ルーとともに過ごした時間が、たまらなく愛しいです。1年半の撮影の間、サヤカを演じたというよりも、サヤカとして生きていたような気持ちがするのは、ルーがそばにいてくれたからです。
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そして、ルース役のミノルカも、すごく賢くて、初めて会った時からすぐに仲良くなれて、うれしかったです。なによりも、撮影現場で出会ったルーとミノルカがとってもうちとけて、2匹がじゃれあっている姿を見たとき、本当に幸せでした。
ルーとミノルカに、心から“ありがとう”って伝えたいです!』
新津ちせ
2010年生まれ、東京都出身。2014年にミュージカル「ミス・サイゴン」のタム役でデビュー。2017年、映画「3月のライオン」に川本モモ役で出演して注目を浴びる。また、米津玄師が手掛けた《NHK》2020応援ソングプロジェクトによる応援ソング「パプリカ」を歌うFoorinのメンバーとしても活躍し、2018年の紅白歌合戦にも出場。8月に公開された仏アニメ「ディリリとパリの時間旅行」では声優として主演もつとめる
橋本直樹さん:脚色・監督
『“生きてる動物に値札が付けられている”。
私はこの現状について、とても悲しく、居た堪れない思いでいます。今回の映画撮影の下見で、都内にあるペットショップを多数見ました。劣悪な環境の中、動物を人目に晒しているお店を幾つも見ました。そして、未だ殺処分も無くならないこの現状。私は、このような状況を許している日本という国を恥ずかしく思っています。民度が低い、とさえ思っています。
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今、保護団体等の行動により、多くの動物達が救われています。頭が下がる思いでいっぱいです。国よ、なにをチンタラとやってるんですか?行政は兎角、世間を騒がすような大事件がないと大きくは進まないものです。そんな事件に動物達を巻き込まず、すぐ行動して欲しい。
「…あの、いろんなしがらみなどが、ありましてねえ」
「バカモン!営利という考えを捨てればいいだけだろ!比べるもんじゃねーだろ!」
「…何を、どうやって?」
「そんな事、常識で考えなさい!」
今、自分と常識が違う人が多く、日々とても悩んでいる私ではありますが、一日でも早く、劣悪な環境にいる動物達をゼロにする、そういう社会になる事を切に願うとともに、政治家さん達の背中を蹴飛ばしたい気持ちを抑えて、優しく押そうと思っている毎日です。
私は、猫を1匹飼っています。以前は4匹飼っていて、上3匹は長寿を全うしました。
私はずっと独り者で、この猫達だけが家族です。
ふと考えることがあります。
彼らは私をどう思っているのだろうか? 彼らは幸せであるのだろうか?”
言葉での会話がないので、本当の所はわかりません。
よく彼らの写真を撮っていますが、“写真”という言葉を“写心”と捉える考え方もあるようです。撮った写真を見ると、どうやら幸せなのかな?と、自分では勝手に思っています。
“ペットを看取る”
人にはこの重大な責務があります。
亡くなった動物達から受けた恩は、もう彼らに直接は返せませんが、その受けた恩は、今生きている動物達(自分の家族だけではなく)へと返していくべきものだと思います。その気持ち、行動を、後世へと継いで行く事が、人と動物、お互いを幸せな生き方へと向かわせてくれるのでは、と思っています。
先逝した動物達も、そう思ってくれているのではないでしょうか。』
橋本直樹
株式会社ウィルコ代表取締役。主な制作作品に、『トニー滝谷』(2005)、『亀は意外と速く泳ぐ』(2005) 、『オリヲン座からの招待状』(2007) 、『海炭市叙景』(2010)、『夏の終り』(2013)、『そこのみにて光り輝く』(2014)などがあり、『トニー滝谷』は、第57回ロカルノ国際映画祭で審査員特別賞・国際批評家連盟賞・ヤング審査委員賞のトリプル受賞を達成する。また、『そこのみにて光り輝く』はモントリオール世界映画祭最優秀監督賞を受賞する。監督作品として、浜田省吾の楽曲を元に制作された中編映画TWO LOVE〜二つの愛の物語〜『キャッチボール』『君と歩いた道』(2005)があり、長編初監督作品『臍帯』(2012)は、上海国際映画祭・新人監督部門で審査員特別賞を受賞し、世界20以上の映画祭で上映される。『駅までの道をおしえて』は長編2作目になる
玉越博幸さん: 主役犬ルー&ルースの飼い主
『保護犬であるミノルカ(ルース)とは、譲渡会で出会いました。その後、ルーと出会ったのは映画の撮影時です。当時はドッグトレーナーの西岡さんがルーのお世話をしていて、撮影の合間にミノルカとルーをよく遊ばせていました。
二匹はとても相性が良く、僕たち夫婦もルーが家に来たらどうなるんだろう?と軽い気持ちでシミュレーション妄想などをしていました。
すると、撮影も終わりかけたころ、監督からルーを飼いませんか?と提案されたのです。うちの嫁がルーには一目ぼれだったので、この提案には二つ返事でOKしました。これが、ルーを飼うきっかけです。
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じつは、ミノルカがウチに来た当初はご飯を食べなくてとても困っていましたが、食いしん坊のルーが来たことによって刺激されたのか、ちゃんとご飯を食べるようになりました。
また、家族の変化でいうと、うちは子供二人がすでに成人していて、各自部屋にこもりっきりだったのですが、リビングに集まるようになりました。さらに、犬を連れて旅行に行く機会も増えました。たぶん、リビングに集まる時間も、旅行も、犬がいなければ無かったと思います。
家族が揃うと犬が笑顔になる、それを見ているとこっちも笑顔になる、さらにそれを見て犬も超笑顔、さらに…といったふうに、“楽しい”のスパイラルに突入ですね。
子は鎹(かすがい)といいますが、犬は家族の接着剤の役割を果たすと思います。
本当に犬の力はすごいと思いました。』
玉越博幸
1970年生まれ、大阪出身。漫画家。代表作は「BOYS BE」など。趣味は、映画鑑賞と、犬たちとの生活。現在、10月からKADOKAWAのガンダムAで連載予定の機動戦士ガンダムユニコーンのスピンオフ、「獅子の帰還」を執筆中