私たけのセラピーワンコ

To:アビー

From:松本磨紀

もともと九州育ちの私たち夫婦は、東京で知り合い結婚しました。それから間も無く私は精神を患ってしまいました。パニック障害というもので 一時は、鬱と診断されたこともあり、辛い日々を送っていました。ある日、主人から仕事の関係で九州に帰らなければならないと告げられ、精神障害を持つ私にとって環境の変化は私の心に大きくストレスとしてのしかかってきました。そんな私を見て主人は、九州に帰ったら犬を飼おう!ペット可のマンションを借りよう!って言ってくれました。以前から私が犬好きで、実家で犬を飼ってたことを主人は覚えててくれたのです。無事引っ越しを終え、主人とブリーダーさんへ出かけました。 そこには小さなダックスちゃん3匹と、もう生後3ヶ月を過ぎたシーズーちゃんが一匹いて、ブリーダーさんは シーズーちゃんをとても勧めてきました。3ヶ月を過ぎたシーズーちゃんは、やはり少し大きくなっていて早く売りたいのかな?とも思いましたが、元気なダックスちゃんたちに お顔を舐められても、ボッーとしているシーズーちゃんに、私と主人は 大笑いでした。次の日、私たちはそのシーズーちゃんに、アビーと名付け、迎えに行き家族となりました。その日を境に私の鬱との闘いは少しずつ穏やかな日々へと変化していきました。鬱で寝込んでなんかいられません。トイレトレーニングから躾、そして面白いワンちゃんならではの行動に笑いの絶えない毎日でした。が、また一年ほどで 主人の地元熊本から私の地元福岡へと、主人の仕事の都合で引っ越しとなりました。環境の変化に不安はありましたが、今度はアビーも一緒だし病状も落ち着いていたので福岡で暮らすこととなりました。福岡にくると、精神科への通院やお薬は欠かせませんが、外へ出たくなりました。ヨガが精神疾患に良いと聞き、ヨガのインスラクターの資格得ました。そして予期不安により、殆ど引きこもり状態だった私が、専門学校へ通いたいと思い始めました。そして受験資格を得て精神を患ってしまった方たちのお役に立ちたいと、無謀にも学生となり卒業出来たのです。アビーはいつでも、そばに居て励ましてくれました。笑いをくれました。泣いてると涙を舐めてくれます。専門学校は思ったより大変でしたが、何とか受験資格得ました。現在合格発表を待っているところです。全てはアビーのお陰で私の人生を変えてくれた、私だけのセラピーワンコなのです。