不思議な出会い
To:テト
From:すみすみ

今、思い返しても本当に不思議な出会いでした。2015年の10月中旬、強風で非常扉が一部破損し取付直しの為一時外したのをきっかけにエレベーター前のマットの上に住み着いた猫がいました。仕事に行く際エレベーターを降りようとしたところマットの上に座っており、更に逃げる様子も無し。「随分度胸のいい猫だな」とその時は思いました。そして帰宅時にも座っていました。賃貸ですがペット可マンションの為か動物好きな住人が多く可愛がられていました。私はアレルギーの持病があるので猫に触れた事さえありませんでした。しかしせめて食事をと思いよくねこまんまと聞いていたのでおかかご飯を持って行ったのですが食べる様子無し。その後ネットで調べたところ鶏ささみとあったので翌々日から帰宅後は茹でた鶏ささみを持って行きました。しかしあまりのも喜びよう(?)に驚き器を落としてしまいました。ただ他の猫が居ないか確認するように一口食べては後ろを振り返る様子を見て少し切なくなりました。また外に段ボールで家を作ってくれた方もおり休日は朝も食事を持って行ったのですが近づくと逃げるように飛び出てきたので申し訳なく思ってしまいました。そして1週間後、扉修理の案内が貼られました。「扉が直ったらまた外に出されるのかな」「もし保健所に保護されたら殺処分に・・・」やはりそう思ってしまいました。先程も記載しましたがアレルギーの持病があるので本当に悩みましたが仕事の合間に私はマンションの管理事務所に電話をかけました。「エレベーター前に座っているあの猫を飼います」と。年齢は不明でしたが男の子と他の住人の方から聞いていました。なわばり争いの為か他の猫に引っかかれた跡があり、ペット用の軟膏をぬったのも懐かしい思い出です。その後の健診で罹患している病気も無く4歳位だと話がありました。一階がテナントになっているのですがその方から冬の寒い時期だけ飼われ暖かくなりまた放棄された様子だと話を聞きました。去勢もまだだったのでその後手術しました。仕事の為、留守番ばかりさせている毎日ですが大きな病気をする事もなく無事3年以上経ちました。時折、病気の為40代で他界した母の顔に見える事があります。突然の心臓発作だったので最後の言葉も交わしていません。奇しくも母が他界した同じ年齢で人工関節の手術をした私。もしかしたら心配し見守ってくれているのかと思う今日この頃です。