びっちゃんへ
もう東京に来て9度目の春を迎えましたね。
びっちゃんはわたしお母ちゃんの猫だから
わたしの弟になるのかな。
お母ちゃんががんであの世に行っちゃって
びっちゃんは大切な大切な形見にゃんこで、
東京で一緒に暮らすために引っ越しもしたね。
気が付けば猫生の半分以上東京暮らしになったね。
田舎にいるときは畑の中の蕗の葉っぱの下のお昼寝が大好きだったけど
でも今はお店でお客様のお迎えをするのも上手になったね。
あの頃のおかあちゃんが見たらびっくりだろうね。
びっちゃん、まだまだお母ちゃんのところには行っちゃだめだよ。
あともう少ししたらお母ちゃんの好きな
アルストロメリアとギガンジウムの季節だね。
お母ちゃん、
もう少しびっちゃんと私たちを一緒にいさせてね。