どろんこジューク
当時7歳のゴールデン・レトリーバーのジュークと暮らすことになった。彼はよくニワトリに大好きな餌を横取りされて困った顔をしていた。また、裏庭で飼っていたヤギが怖くて遠回りをして歩くような気が小さくて、優しい犬だった。ジュークとはたくさん森に遊びに行ったものだ。彼は泥沼を見つけると、まず腹を濡らすようにしてゆっくり浸かった。しかしそれは始まりの儀式でしかなく、その次にはその金色の被毛の色が分からなくなるまでドロドロになって遊んだ。毎回楽しそうにどろんこ遊びをするジュークを私は一回も止めなかった。あんな幸せそうな表情の彼に「汚しちゃいけない」と言いたくなかったからだ。家に戻り、お湯で泥を洗い流されるジュークは、まるで悲劇が起こったかのような顔をした。なんで君は水遊びが大好きなくせに、お風呂で濡れるのが嫌いなのさ。