いつもごめんね。

To:まむ

From:しのぶ

お外で一生懸命に子育てをしていた三毛猫ママにゃん。 当時、猫は苦手でしたが、彼女の仔猫の可愛らしさにご飯をあげてしまいました。 1度でもご飯をあげたからには責任を取らねばいけない、我が家で迎えようと決め、毎日ご飯をあげ続けて2ヶ月程経った頃に仔猫を保護し、知り合いの保護団体さんにお願いして家猫修行に出ました。 預けて3日目に、どうしてもこの仔猫を譲ってほしいと仰る方が現れ、月齢の近い仔猫さんと一緒に迎えて下さること、奥様が専業主婦であったこと等の理由でお願いすることに。 残った三毛猫ママを保護して、我が家に迎えようと思いましたが、三毛猫ママはプライドが高く人になびくこともなく、仔猫と一緒に行動していましたが、私からのご飯は食べたことがありませんでした。 いつも仔猫が食べるのを2メートル離れた場所から見守っているだけでした。 仔猫を保護した日から、三毛猫ママの姿を全く見ることがなくなり、もう無理かな…と思っていました。 約1ヶ月後、仔猫の譲渡契約が終わり、自宅に帰ると三毛猫ママが現れ「ニャーン」と一声鳴いて去っていきました。 「私の子供を何処にやったの?」と言われたような気がしたのを覚えています。 三毛猫ママは、翌日もその次の日も、私が仕事から帰るのをマンションの入口で待っていました。 「子供を取ってしまって、ごめんね」と逃げるように帰っていたのですが、ある日 私の目の前に来て、ゴローンと横になりお腹を見せてくれたのです。 もしかしたら…とご飯をあげてみたら、可愛い声でニャウニャウと言いながら食べてくれました! すごく嬉しくて、毎日ご飯をあげて、2週間後にはすんなり保護することが出来て、無事に我が家の子になりました。 お腹見せてのゴローンは、野良育ちの彼女の中で、最大の表現を示してくれたのかな。 それと、久しぶりに現れての「ニャーン」は「私の子供を保護してくれて有難う」だったのかな。 お外で子育てを頑張ってた三毛猫ママさんなので、名前は「まむ」です。 我が家には、既に2匹のワンコが居たので、どうしてもその子達が優先になってしまうけど、本当にごめんね。 ずっとずっと、ちょっとワガママでどんくさくて、甘えん坊のまむを守っていくからね。