救ってくれてありがとう

To:くぅ

From:まゆ

天国に行った2代目愛犬くぅのお話。
私が10代の多感な時期に鬱や内臓疾患で色々抱えていた時、先代の愛犬ペコを突然の交通事故で亡くしました。
その当時は家族の仲もさほど良くもなく会話の少ない暗い家庭でした。
その当時死にたいと思ってた私は
ペコの死に直面し、
そのショックで逆に死にたいと言う気持ちはかき消されましたが、
もう飼いたくない!と思うほどにペットロスが進行しました。
精神的なものは身体を蝕み、
免疫が落ち、
原因不明の高熱が出る日々。
当時は顔面蒼白で卒倒しそうなくらいでした。
悲しみに暮れている私に
父が見かねて、
2代目愛犬くぅを連れてきたのです。

先代はやんちゃで野性味が溢れ
大変でしたが、
くぅは子犬にしては、
真逆で大人しく、
人の話をよく聞き
理解して行動する子でした。
そんな彼が我が家に来てから、
ペコのように失うのが怖く
この子を守らなければいけないという
重い責任感が
逆に体調に触ってしまい
高熱で死にかけていた私。
緊急で入院しなければならないほどに
悪化しました。
原因は謎の高熱のために飲み続けていた解熱鎮痛剤での急性劇症肝炎でした。
あの時くぅは子犬ながらも必死に
健気に励ましてくれてました。
それからずっと、
私と一緒に歩んでくれて
外に出るのも怖かった私に沢山外に出るきっかけを与えてくれて四季の移ろいもたくさん見せてくれました。
気付くと鬱というものは消えてなくなり、気付くと他の家族にも嬉しい出来事が。
私の母は脳梗塞で半身麻痺だったのですが、くぅが来てから撫でたい、一緒に遊びたいという一心で歩けるようになり、上がらなかった腕も上がるようになったのです。
医療現場にペットは必要だと感じた瞬間でした。
きっとあのまま犬をまた家族に迎えるという選択肢が無かったら、
いつまでも我が家は苦しみ続けていたのだと思います。
それから12年、
精神的にもタフになった私達家族。

沢山支えてもらい、
成長させてもらいました。
支えられた分は返さねばなりません。
くぅがリンパ腫になり
くぅ中心の生活をし、
後悔のないようにやれる事をやり、覚悟をして、スッキリした気持ちでくぅを見送ることが出来ました。
かけがえのない人生をくれて
私たち家族を救ってくれてありがとう。

伝えたいことは
君たちといれば世界は美しく見える事
感謝と愛してるの気持ち。