Animal Donation~アニマル ドネーション

 

活動レポート1 - 訪問医療

被災により動物病院に通うことができない
仮設住宅や遠方の飼い主さんをサポート

仮設住宅サポート

SAIの活動は、

  • 1)被災動物保護サポート部門
  •  
  • 2)応急仮設住宅サポート部門
  •  
  • 3)被災動物医療サポート部門

の3チームで組織的に行っています。

今回、その中でも現在の重要課題とされている
「応急仮設住宅サポート部門」の活動を取材しました。

6月16日(土)岩手県宮古市での仮設住宅訪問が行われました。
「応急仮設住宅サポート部門」を率いるのは、SAIの幹事であり、
宮古市の開業獣医師・久保田英治先生です。
この時期はワクチン接種も少ないため、当日の訪問は少なめとのことでしたが、午前中の診療を終え、車で20分程離れた「山田町船越第8仮設団地」に向かいます。

車内の診療道具
病院スタッフ 現地へ向かう車内

久保田先生の病院スタッフと 車に診療道具や薬、フード等を乗せ、早速向かいます。


避難所から仮設住宅へ。被災沿岸部での訪問医療を開始

宮古市

宮古市は岩手県の三陸海岸に面する市で、
震度5の地震とそれに伴う大津波に襲われました。
久保田先生の動物病院は被害を免れましたが、
約200m先まで津波が迫ってきていたそうです。
震災直後はとにかく目の前の動物や飼い主さんを助けるために
獣医師先生達は必死で避難場所での動物医療にあたってきました。

震災は動物たちにとっても恐ろしい体験であり、震災直後は、噛みつきや怯えなどの症状が目立ちました。
5月に入ると状況は少し安定したものの、ストレスから下痢や嘔吐に見舞われる犬が増えたそうです。

生活の場が避難場所から仮設住宅に移ると、今度は別の課題が発生しました。
仮設住宅に入られた方々の中には、震災により仕事を失ってしまった方も多く、
収入の問題や移動手段の問題で、動物の具合が悪くても病院に行けないという状況に。
その他、衛生問題、動物を飼っていない住人とのトラブルへの対処も必要となってきました。

そこで始めたのが訪問医療でした。
とはいえ、獣医師さんは通常の診療もあるため、土曜日の午前診療が終わった後、
プライベートな時間を使って訪問することに。
ワクチン接種が必要な時期は頻繁に通っていたそうです。
当日、先生達が予定時間に到着すると、飼い主さんが次々と集まってきました。
診療場所は集会所脇屋外スペースです。

診療準備 最初にやってきた飼い主とゴールデンレトリーバー 診療中

最初にやってきた方は、ゴールデンレトリーバーとダックスフントの2頭と一緒に暮らしているそうです。
仮設住宅での悩みは、「部屋の狭さ」。
現在6畳と4畳半の部屋にゲージを2つ置き、その横に布団を敷いて寝ているそうで、
元々、戸建住宅で飼育していた大型犬を仮設住宅で飼うことは、非常に大変だといいます。

中型犬の注射にくる飼い主 ワクチン注射中 注射後の説明

次にやってきた中型犬にはワクチン注射を行いました。
注射後、飼い主さんに「診療報告書および支援申請書」に必要事項の記入をお願いし、
これにより診療1件につき3000円の医療費が補助されます。
今年4月から始まったこの補助制度は、
『ヒューメイン・ソサイエティー・インターナショナル(Humane Society International, HSI)』
からの寄付が活用されています。

動物医療だけでなく、飼い主さんの心も温かくサポート

仮設住宅での診療は、診断、予防接種、毛や爪、歯のチェックとケア等、動物医療の側面はもちろんですが、
飼い主さんの心のケアにも大きく貢献しています。
獣医師さんや婦長さんと飼い主さんが話をすることで、飼い主さんのストレスや悩みの解消につながったり、
仮設住宅で困っていることや他の飼い主さんの情報収集に役立っています。
時間が合わずに診療に来られなかった飼い主さんの状況も、他の飼い主さんから知ることができました。

この日は久保田先生のみの訪問でしたが、普段は宮古市のドッグトレーナーさんも同行し、
しつけの相談にのったりと、チームでの訪問医療を展開しているそうです。

一般住宅へ訪問 ワクチン接種 健康状態のチェック

仮設住宅訪問の次は、仮設住宅から少し離れた高台にある一般住宅に向かいました。
この日の目的はワクチン接種。併せて、皮膚等の健康状態もチェックしていました。
このように、遠方に住んでいたり、交通手段がなかったり、健康が優れなかったり、
動物病院に通院できない飼い主さんのサポートも行っています。

仮設住宅での診療は、診断、予防接種、毛や爪、歯のチェックとケア等、動物医療の側面はもちろんですが、
飼い主さんの心のケアにも大きく貢献しています。
獣医師さんや婦長さんと飼い主さんが話をすることで、飼い主さんのストレスや悩みの解消につながったり、
仮設住宅で困っていることや他の飼い主さんの情報収集に役立っています。
時間が合わずに診療に来られなかった飼い主さんの状況も、他の飼い主さんから知ることができました。

この日は久保田先生のみの訪問でしたが、普段は宮古市のドッグトレーナーさんも同行し、
しつけの相談にのったりと、チームでの訪問医療を展開しているそうです。

しかし、仮設住宅を中心とする訪問医療は、まだまだ課題が山積み。
長期的な支援が求められるため、今後もSAIの活動は続きます。


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