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動物愛護と福祉面が強化された
動物愛護管理法の改正。
人とペットの共存の実現を目指す

5年に一度の改正が行われた、動物愛護管理法。
2013年の9月から施行されることが決定しました。
「今回は多くの変更内容があります。根底にあるのは、
動物を大切にする、という精神です」とおっしゃる
動物愛護室の室長 田邉仁さんと室長補佐 小西豊さん。
どのような変更内容なのか、ポイントをお聞きしました。
(2012年12月インタビュー)
環境省 動物愛護室インタビュー

─変更にいたった経緯を教えてください。
「前回の変更は、2005年でした。法改正というのは『変更する必要があると認めるときはその結果に基づき所要の措置を講ずる』というふうに、法律の附則に明記されています。
そういった意味でいくと、今回改正された内容はかなり多いのですが、『動物を大切にしましょう』という時代の後押しがあり、変更の必要があった結果だと捉えております。
実際、法改正の検討にあたり、2回に渡り計17万件のパブリックコメント(意見公募)が寄せられたのも、世間の動物に対する関心の高さを示していると思っております。

2010年の8月から法改正を検討する委員会を設置し、計25回に渡り検討されました。
この委員会は、動物に関わる様々な有識者の方にご参加いただき議論をする場で、現状の問題点などが検討されました。
その後、各党における議論や、2011年6月以降、与野党間(民主・自民・生活・公明)で9回にわたる協議により改正案がとりまとめられ、8月に議会にて成立しました。
そして、いよいよ施行される時期が2013年9月と決定されました。」
―改正内容のポイントを、教えていただけますか。
「そうですね。今回は、大きく3つの柱があるとお伝えできます。

一つ目は『終生飼養』について、明文化された件です。
まず、法の前提として、動物愛護管理法は動物を取り扱う業態側と飼育する飼い主側の両方を対象にしています。

今回は、ペットの飼い主に対して『終生飼養するという』責任が明文化されました。
また、動物取扱業者の責務にも販売が困難になった動物の終生飼養の確保が明記されています。
そして、自治体(保護センター等)に持ち込まれた犬猫が終生飼養の原則に反する場合『引き取りを拒否できる』旨が明記されました。
また、これまでも行われてきたことですが、自治体が保護したり引き取った犬猫は飼い主に返還、あるいは新しい飼い主に譲渡する努力が義務付けられました。

これらが法により明記されたということは、とても意義あることだと思っております。
つまり、動物を扱う業者であっても飼い主であっても、終生大切に飼育するという理念が加わりました。
ペットを愛する方であれば当たり前のことですが、その『理念が法により守られた』ということになります。
ふたつ目は『動物取扱業』のさらなる適正化が行われていることでしょう。
あらたに、義務付けられたことがあります。特に、犬猫を取り扱う業の方々は、『犬猫等健康安全計画の提出』をしなければなりません。今ではこういったものがありませんでした。
また、ペットを販売するにあたり、『現物確認及び対面説明を義務付け』となりました。
ですから、今まで例えばインターネット販売で、ペットを販売し空輸される、というようなことがありましたが、動物を販売する場合には、一度は必ず対面をしてきちんとペットについて説明するということが法律として決定されました。

そして、現在は動物取扱業の対象ではない非営利の動物取扱(保護団体や公園等での動物飼育等)についても、飼養施設を持ち一定頭数を飼養する場合は届け出対象になりました。

3つ目は『災害対策』ですね。東日本大震災は、動物たちにとっても大きな悲劇を引き起こしました。その経験は未来に生かさなければ意味がありません。

具体的には、災害時における動物の適正な飼養及び保管に関する施策を、都道府県が策定する動物愛護管理推進計画に定める事項に追加されました。」

現物確認と対面説明の義務は販売御者に対して課せられる義務となります。
―幼齢動物の引き渡し日齢に関しては、議論の分かれるところだったのでしょうか。
「そうですね。こちらは、最後までいろいろなご意見をいただいた部分です。
今までは、特に動物が販売される具体的な日齢は規定されていませんでした。欧米では、8週齢がスタンダードであることは事実です。

今回の法改正では、経過措置として、法施行後3年間は生後45日以内の犬猫の繁殖業者からの引き渡し等が禁止されます。
その後、生後49日以内に変更になり、次に法で定める日から生後56日以内は禁止となります。

法で定める日というのは、現時点では未定なのですが、今回の改正法の施行から5年以内に検討をすることが附則にて定められています。
ですので、具体的な日程を決定するために、科学的な裏付けの検討ができる専門家に依頼をさせていただき、議論を開始することになります。」

―飼い主さんに、法改正の内容を知っていただくことが重要ではないでしょうか?
「そうですね、法律は改正されれば、現状の問題がすべて良くなるわけではありません。
法改正の内容が、周知の事実となり当たり前とならないと、ザル法となってしまいます。

動物愛護管理法というのは、人間が動物を管理するというスタンスですが、目指すところは、動物と人が理想的に共存するために基本となる法律だと考えています。
ですから、施行される9月までの間に動物の取扱業の方々に対してはもちろんですが、一般の飼い主さんたちへいかに知っていただくか、がひとつの課題でもあります。

今回は罰則(懲役や罰金)もずいぶんと強化されました。もし法に違反した場合には、現状より重い罰則が課されることとなります。
法の重みも増しているということを知っていただきたいと思います。」
―このインタビューを読んでいる方にメッセージがあれば
「アニマル・ドネーションさんを利用されるような方は、きっと動物が大好きな方が多いと思います。
ですので、このインタビュー記事を読まれたら、いろいろなところで話題にしてほしいですね。
お散歩に行った際に、飼い主さん同士で共有していただいたり、ご家庭でお子さんとの話題にしていただくと嬉しく思います。

この日本全体に、人間に癒しをくれる動物は大切にするという精神が根付き、人と動物が共存できるすばらしい社会を作っていけたら、と切に願っております。
法改正に関わる人間として、実現するように頑張っていきます。実現できたら、これ以上嬉しいことはありませんね。」

環境省ホームページ

http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/に詳しい情報が掲載されています。

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