ずっと四姉妹だよ

To:ひめ ゆう ひな

From:アラサー姉ちゃん

私の家にはウェルシュコーギーの女の子を3匹飼っていました。中でもここに残したいのは、身体にほんの少し障害があったせいで殺処分を検討されていた子「ゆう」のこと。 ゆうと目が合ってから私の中に迷いなんかなくて、家に先住犬がいるけど、絶対うちの子にしたい。そう思い、その日のうちに小さなダンボールと、お気に入りだった小さなラグビーボールのおもちゃを持って我が家にきたゆう。 はじめは、表情もなくて、心を閉じ気味で、悲しい顔をしていることが多かったけれど、先住犬のひめがいたおかげと、のちのちゆうの真似ばかりする妹分のひながきたおかげで、たくさん表情が出てきて、よく笑い、よく眠り、なによりよく食べ、家族旅行にも行き、散歩は欠かさず楽しみにしていたゆう。だけれど、月日が流れるのは本当に早いね。いつしかひめが先に旅立ち、気づけばゆうも12歳を迎えていた去年。 ゆうの身体を癌が蝕んでいたことがわかった時には、心臓肥大も進んでて、もう何もしてあげられない状態でした。 それでも私たち家族の前で、何度も何度もゆうは生きる意欲と勇気を見せてくれました。 旅立つ前日は、大好きなバナナを頬張り、そして旅立った日は、たまたま自宅にいた私と母に挨拶をするかのように水を飲み、よたよたおしっこを済ませ、私に抱かれた瞬間眠るように旅立ちました。 12年の間には私が仕事で留守の時や、構ってあげられなかった時間もたくさんあったのに、最後は私を選んでくれました。 12年前、ガリガリで震えていた小さな小さなゆうを抱きしめ、一緒に帰ってきたことを走馬灯のように思い出ししばらく涙が止まらなかったことも忘れられません。 ひめ、ゆうはお空へ。そして今10歳のひな。みんな、私のかわいいかわいい妹達。 大好きだからね。大好き!! ずっと四姉妹だよ。みんな私を見守っていてね。ひなと一緒にたくさんまだまだ思い出作るから!